車載照明の��ィスクリート・ソリューションに別れを告げる時


自動車メーカーは、従来のフロントおよびリア・ライト、昼間点灯ライト、ストップ・ランプおよび方向指示灯にとどまらず、市場において自社の車の差別化を図るために発光ダイオード(LED)を使用しています。LEDは今や、サイド・マーカー、ナンバー・プレート、ブランドのロゴ、ウェルカム・ライト、アンビエント・ライトにも使われています。

これらのLEDを駆動するには、次の点を考慮します。

  • 電流の精度:LEDの均質性が向上
  • LEDの輝度の変化:ある種の調光機能が必要
  • LEDの開放/短絡の診断と保護・過熱保護:自動車の安全性が常に最重要
  • エネルギー効率を向上させる方法

従来、LEDはディスクリート・ソリューションにより、駆動されてきました。図1に代表的なオプションを3つ示します。オペアンプ(オプション1)、自動車用バッテリに直接接続して電力供給されるバイポーラ構成(オプション2)、ある種のシャント・レギュレーション(オプション3)です。

 図1:LEDを駆動する代表的なディスクリート・ソリューション

まず、オペアンプがローサイドから駆動されるオプション1を見てみましょう。オペアンプにより、比較的高い精度(10%未満)が実現でき、LEDの調光も可能です。ただしこのソリューションでは、LEDの開放/短絡診断を実現することが困難です。また、ドロップアウト電圧は最大で1Vにもなり、エネルギー効率があまり良くありません。

ダイオードとNPNトランジスタで構成されるオプション2もよく使われます。このソリューションは簡潔で費用対効果が高いものですが、約20%の精度しか得られず、とても十分とは言えません。ドロップアウト電圧は1.2Vにもなることがあり、オプション1と比べてもエネルギー効率が低くなります。この場合でもLEDの開放/短絡診断ができず、パルス幅変調(PWM)調光も利用できません。現在の設計にこのソリューションは古すぎます。

オプション3は、非常に高い出力精度(5%未満)が要求されるアプリケーションによく見られます。ドロップアウト電圧はきわめて高くなります(最大3V)。このソリューションでは、診断機能もPWM調光も利用できません。そのため、このオプションの適用範囲は狭く、トレードオフが非常に大きくなります。

すべてのソリューションにそれぞれメリットとデメリットがあります。しかし、低コストのモノリシック・ソリューションは、ディスクリート・ソリューションに比べて、システム・レベルの部品数を減らし、電流の精度や信頼性を大幅に高めることができます。図2の『TPS9261x-Q1』ファミリは、まさにこの目的のために設計されました。

 図2:『TPS9261x-Q1』の簡略回路図

TPS92610-Q1』デバイスは、自動車用バッテリで動作する、シングルチャネルのハイサイドLEDドライバです。シンプルで洗練されたソリューションにより、1本のLEDストリングに定電流を供給し、完全なLED診断を実行できます。その精度は7%と高く、ほとんどのアプリケーションに適しています。

『TPS9261x-Q1』には、SOT(Small Outline Transistor)-23から、MSOP-8、放熱特性の優れたHTSSOP(thin shrink small-outline package)-14まで、出力電力レベルに応じたさまざまなパッケージ・オプションがあります。このファミリのシングルチャネル車載用LEDドライバを用いれば、ディスクリート・ソリューションに別れを告げることができるでしょう。 

参考情報

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※上記の記事はこちらのBlog記事(2018年4月12日)より翻訳転載されました。
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