CES 2017で60を超える出展者がドローン技術のデモを実施し、ドローンがこの世界最大のエレクトロニクス展示会の重要な技術であることが証明されました。

荷物の配達や航空写真から、セキュリティ/監視モニタリング、通信に至るまで、ドローンはさまざまな方法で利用されています。しかし、ドローン開発者にはバッテリ駆動時間と飛行時間という2つの大きな技術的課題が残っています。空飛ぶロボットの障害物回避を可能にするために、ドローン・メーカーが方向制御やセンシングなどの機能を追加する中で、重量が増えており、ドローンのすでに短いバッテリ駆動時間に、さらにマイナスの影響が加わる可能性があります。

私たちはドローン開発者が直面している技術的課題のいくつかに対処するため、新しいリファレンス・デザインを提供しています。これらのリファレンス・デザインは、荷物の配達、監視または通信に使用されるクワッドコプターや非軍事用消費者向けドローン、産業用ドローンの飛行時間とバッテリ駆動時間の延長や、長距離飛行の実現を可能にします。

IHS Markit のデータ・トランスミッション・アンド・マネージド・サービス担当シニア・アナリストのStelios Kotakis氏は「特に企業が視界外での運用を行うために使用するレクリエーション用クワッドコプターや業務用ドローンの場合、飛行時間は引き続き、最も重要な設計課題になっています。運送会社はドローンのバッテリ駆動時間の延長を求めており、飛行可能距離を確認するため、現在ドローンによる荷物配達テストを実施しています」と語りました。最近のIHS Markitの調査によると、積載荷重を追加せずに、理想的な飛行条件下で推定した市場のドローンのバッテリ駆動時間は、30分未満が約50パーセント、31分から60分が35パーセント、1時間超が残りの15パーセント以下です。

ここで、ドローンに関する新しいリファレンス・デザインのいくつかと、こうしたリファレンス・デザインを使って飛行時間やバッテリ駆動時間の課題を解消するドローン製作方法を紹介します。

ドローンの革新的なバッテリ・マネージメント:2S1Pバッテリ・マネージメント・システム(BMS)リファレンス・デザインは、寿命全般にわたってリチウムイオン・バッテリの残量の正確なモニタと保護を可能にする小型診断ブラック・ボックス・レコーダのためのドローンのバッテリ・パック電源回路の例を紹介しています。設計者はこのドローンBMSリファレンス・デザインを使用することにより、残量計測、保護、バランシング、充電機能を既存のどんなドローンにでも追加し、飛行時間を延長することが可能になります。さらに、このリファレンス・デザインはバッテリ・チャージャ・コントローラと高効率DC/DCコンバータを使用しており、高効率の電力変換を可能にします。また、残量計の活用により、バッテリ寿命全般にわたって残量を正確に計測します。

プロペラ効率を向上する高速モーター性能:ドローン電子速度制御のためのセンサレス高速フィールド・オリエンテッド・コントロール(FOC)リファレンス・デザインは、より安定した回転動作のための高速反転機能を提供し、12,000rpm超(電気的には1.2kHz超)の速度性能を実現するとともに、電子速度コントローラにより最大効率の実現を可能にします。これは、飛行時間の延長とともに、よりスムーズで安定した性能の実現を意味します。

クリックし、リファレンス・デザインを次の設計にぜひご活用ください。

その他のリソース:

 上記の記事は下記 URL より翻訳転載されました。

https://e2e.ti.com/blogs_/b/thinkinnovate/archive/2017/01/25/solving-drone-makers-design-challenges

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