私たちは毎日、モーターで動くさまざまなシステムを目にしています。

ACモーター・ドライブは、最も一般的に使用されるモーター駆動方式です。これは商業ビルの空調設備やファクトリー・オートメーション機器など、各種の産業用アプリケーションで使用されています。

このような産業用アプリケーションは高い電圧(通常400V以上)および電力レベル(通常キロワットまたはメガワット単位)で動作するため、作業者や高価な電子機器を安全に保護するための配慮が不可欠です。

絶縁は、安全なACモーター・ドライブ・システムを構築するために欠かせない要素であり、IEC(国際電気標準会議)61800-5-1安全規格によって規定されます。システムの絶縁要件の詳細については、ホワイトペーパー「ACモーター・ドライブの絶縁: IEC 61800-5-1 安全規格の理解」を参照してください。絶縁は、電力段モジュールのゲート・ドライバの絶縁や、制御モジュールの帰還信号および通信インターフェイスの絶縁など、システムの高電圧部分と低電圧部分の間で信号や電力を伝送する場合に一般的に使用されます。

ACモーター・ドライブでの絶縁の実現

現在、市場では多くの絶縁ソリューションが提供されていますが、すべての絶縁技術が信頼性、寿命、熱特性の点で同等なわけではありません。最も古い絶縁技術の1つが、フォトカプラ(オプトカプラ、光アイソレータとも呼ばれます)で使用される光絶縁です。さまざまな場所で使用でき、安価である一方、モーター・ドライブの寿命全体にわたって効果的に動作する信頼性の高いソリューションを必要とするシステム設計者にとっては、これらのフォトカプラの性能は必ずしも十分とは言えません。フォトカプラは低いデータ・レートや低い温度に限定される傾向があり、高性能のフォトカプラはかなり高価になります。また、LED設計は本質的に、時間の経過とともに劣化することから、システムのタイミング特性や信頼性に影響を与え、デバイス間の変動が大きくなります(同じロット内のデバイスであっても)。

ホワイトペーパー「容量性絶縁によるACモーター・ドライブの重要課題の解決法」には、容量性絶縁の利点について詳しく説明されています。このホワイトペーパーでは、古いフォトカプラ・ソリューションに見られる問題への対処に役立つ、TIの絶縁製品ポートフォリオを紹介しています。

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※上記の記事はこちらの技術記事(2019年10月31日)より翻訳転載されました。
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