• Oct 29, 2019

    抵抗1つで劇的な過渡特性向上とソリューション・サイズの縮小を実現するTurboTrans™テクノロジー

    常に進化を続けるテクノロジーには、モジュール方式の、より小型で性能重視なソリューションが求められています。 電源モジュール は、ソリューション・サイズの小型化と基板面積要件への対応に役立ちますが、設計の柔軟性が低下する可能性もあります。電源モジュールによるソリューション・サイズの縮小と同時に、過渡応答の改善にもさらなる努力が重ねられてきました。最近の多くの DC/DCレギュレータ や電源モジュールは、内部にループ補償を組み込んだり、ループ補償が不要になる動作アーキテクチャを備えたりして、非常に使い勝手がよくなっています。しかし、そのことで設計性能の細かい調整が難しくなる場合もあります。 高い精度での高速過渡応答の課題に対応 プロセス・テクノロジーの進化とともに、プロセッサが求める電圧の精度が厳しくなり、コア電圧は低下しています。表1は、 FPGA (Field Programmable Gate Array)のデータシートの抜粋ですが...
    • Oct 25, 2019

    コンデンサ、容量、容量性降圧電源の違いを理解する

    コンデンサの定格値と実際の容量との違いを理解することは、信頼性の高い設計を保証する鍵となります。電気メーターのような機器の容量性降圧電源に使われる高電圧コンデンサでは特にそうです。実容量が減り過ぎると、アプリケーションをサポートするための十分な電力が得られなくなるかもしれないからです。 容量性降圧電源の場合、回路の中で最も大きい部品かつ高コストな部品の1つが高電圧コンデンサです。コンデンサのサイズを決めるときには、設計で必要とされる負荷電流に実容量が対応できることが絶対に必要です。 図1は、...
    • Oct 24, 2019

    超低静止電流のDC/DCおよびLDOにより20年間稼働するスマート・メーターを実現する方法

    温度、水道、ガスのスマート・メーターは、システムの電力管理に厳しい要件が設けられており、電力系統への接続がないため充電のできない一次電池が電源です。このようなメーターは世界中で何億個も設置されていますが、電池交換のための現地保守作業の回数は、極限まで減らす必要があります。そのため、これらのメーターは通常20年もの間、電池交換なしで稼働します。20年間稼働させるためには、静止電流(I Q )を非常に低く抑える電力管理が極めて重要です。 超低I Q の電源を使用して、高いバッテリ電圧を、常時オンになっているシステムのマイコンに必要な電圧まで下げます。図1は、スマート・メーター、およびビル・オートメーションやパーソナル・エレクトロニクスなどの超低電力システムに使われる、各種のバッテリ構成の一部です。未使用時の消費電流をカットするため、通信機能のような負荷は、負荷スイッチまたは低ドロップアウト・リニア・レギュレータ(LDO)により無効にされます...
    • Oct 18, 2019

    どのDC/DC電圧変換にも対応するユニバーサルなツールは存在するか

    アプリケーションやサブ回路が正しく動作するには、ほとんどの場合、決められた許容電圧範囲内に収まる定電源電圧が欠かせません。ワイヤレス・センサや携帯機器といったバッテリ駆動のアプリケーションでは、バッテリが放電して電圧が低下しても必要な出力電圧が得られるように、電圧を変換する必要があります。光学モジュールや有線センサ、アクティブ・ケーブル、ドングルといった、電源電圧が固定されたアプリケーションでも、利用できる電圧レールが必要な入力電圧と合わない場合、または電圧が変動して規定の許容範囲を外れる場合は...
    • Sep 17, 2019

    LDOの基本:静止電流の基本

    めったに使わない電子デバイスを使ってみようと手に取ったら、バッテリが切れていたり、ほとんど残っていなかったりして腹が立ったという経験はありませんか?そのデバイスが単にスタンバイ・モードやスリープ・モードになっていたのなら、原因は小さいながらも極めて重要な仕様である、静止電流かもしれません。 静止電流とは 静止は、「活動していない、または休止している状態や期間」と定義されています。つまり、静止電流(IQ)とは、スタンバイ・モード中の軽負荷や無負荷のシステムに流れる電流です。静止電流は、デバイス...
    • Aug 28, 2019

    D-CAP+制御モードを使用してMLCC不足の影響を最小化する

    前回のブログ でも述べているように、 多層セラミック・コンデンサ(MLCC)の供給不足 は、ますます深刻になっており、この状況は2020年まで続くと思われます。MLCCは、信頼性が高く占有面積が小さいため、あらゆる種類の電子機器に使われています。 そのため、メーカーでは、セラミック・コンデンサをポリマーなどの他のタイプのコンデンサに置き換えることを検討しています。一方、ハードウェア設計の時点で、TIのD-CAP+TM制御モードを搭載した多相コントローラ、コンバータ、『 TPSM831D31 』などのモジュ...
    • Jul 16, 2019

    超低消費電力アプリケーションでデューティ・サイクルを設計するためのWEBENCHの使用方法

    多くのバッテリ駆動アプリケーションでは、バッテリ電圧が最小になった場合でもバッテリ駆動時間を延ばすため、降圧型コンバータを、VINがVOUTに近い100%のデューティ・サイクルで動作させることが必要になります。 例えば、スマート・メータに給電する2本の二酸化マンガン・リチウム(Li-MnO2)電池は、充電不可の一次電池で、リチウム塩化チオニル電池より安価な一方、動作寿命が長期(最長20年)であるため、スマート・ガス/水量メータでの利用が増えています。 図1に示すシステム構成では、2本の二酸化...
    • Jul 16, 2019

    アプリケーションに応じた最適な静止電流について

    超低消費電力システムの全ての設計者にとって、バッテリ寿命は課題のひとつです。フィットネス・トラッカーの再充電はいつ必要になるのか?また、一次電池の場合、スマート・メータの保守とバッテリ交換が必要になるのはいつか? 設計目標はバッテリ駆動時間の最大化です。フィットネス・トラッカーの場合、駆動時間は1週間で良いかもしれませんが、スマート・メータは20年以上動作します。この駆動時間を達成するには、さまざまなサブシステムで、何を考慮しなければならないでしょうか? 多くのシステムでは、1つまたは2つ...
    • Jul 11, 2019

    MLCCの供給不足による電源アプリケーションへの影響を軽減

    多層セラミック・コンデンサ(MLCC)はますます不足しており 、この状況は2020年までも続くと考えられます。MLCCは、信頼性が高く占有面積が小さいため、ほぼすべての種類の電子機器に使われています。 MLCCのメーカーは生産量��増加に取り組んでいますが、依然として需要は供給を上回る見込みです。そのため、サプライチェーンでのこれらの部品の不足や価格上昇につながると考えられています。 サプライチェーンが対応を進める一方で、電源アプリケーションの設計者としては、どのようにMLCCの供給リスクを抑えたら...
    • Jul 3, 2019

    パワー・モジュール設計での電力密度と熱特性の最大化

    序論 パワー・モジュールが競争力を持つためには、その設計に高い電力密度、優れた熱特性を持ち、完全な機能特性を備えていることが求められます。パワー・モジュール設計がこのニーズに応える1つの方法が、その電源アーキテクチャに、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を外付けした降圧コントローラを使用することです。MOSFET外付け型の降圧コントローラにより、電流のスケーラビリティが実現し、間隔があくことで優れた熱効果が得られ、パワー・モジュール設計で非常に重要となります。この記事では、MOSFETを外付けしたDC/DC降圧コントローラの動作を、MOSFET内蔵型のコンバータ・ソリューションと比較していきます。 外付け MOSFET の考慮事項 MOSFETが内蔵されているコンバータの場合、設計はコンバータ・メーカーが選択したMOSFETに制約を受けます。降圧コントローラと外付けMOSFETを用いるパワー・モジュール設計には...
    • Jun 3, 2019

    ディスクリートLED回路設計にブレーキをかけましょう

    ターン・ライト、ブレーキ・ライト、テール・ライトなどの車載照明用LED回路設計では通常、バイポーラ接合トランジスタ(BJT)などのディスクリート部品を実装します。ディスクリート部品が目につくのは、簡単で信頼性があり安価という、ありふれた理由によるものです。それでも、LED数が増え、プロジェクトの要求事項が大きくなると、ディスクリート部品を使った設計を考え直す価値があります。よくある誤解をいくつかご説明しましょう。 ディクリート設計は簡単である LEDは電流駆動デバイスです。安定化した電流供給によりLEDをオンにするには、トランジスタを使用することが最も簡単な方法です。図1に示すように、このようなトランジスタを用いた回路を基本ブロックとして繰り返し使用することで、プロジェクト全体にわたる任意の数のLEDストリングを駆動できます。 図1 :ディスクリートのLED 定電流回路 LED数が多い、または難しい要件のプロジェクトでは...
    • Apr 17, 2019

    シンプルな非磁性AC/DC電源を作る方法

    産業用電源を設計する際の一般的な課題の1つが、AC電圧電源をDC電圧電源に変換することです。携帯電話の充電から電子レンジのマイコンの駆動まで、ほぼすべてのアプリケーションでAC電圧をDC電圧に変換する必要があります。一般的には、図1に示すようにトランスと整流器を使用してAC-DC変換を行います。この回路では、トランスの一次側と二次側の巻線比の分だけトランスを通して降圧します。 図1:トランスとLDOを用いたAC-DC変換の簡略図 磁気的ソリューションにはいくつかの欠点があります。ご存知のように、...
    • Feb 6, 2019

    産業用アプリケーションで小型SOT563パッケージのDC/DCコンバータによりマルチレール電源を供給する方法

    ハードウェアを設計するエンジニアは、設計上の課題に対処するための新しいソリューションを常に求めています。しかし同時に、信頼性が高く、優れた技術とよく試験された基板を備え、より小型で、高機能、低コストを常に追求するといった、新プロジェクトの難問をすべて解決するための時間は限られています。 中央処理装置、入出力、通信モジュールやヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)パネルなどを装備した産業用プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)システムでは、電源供給に必要な電源レールがますます増え...
    • Feb 6, 2019

    EMI を論理的かつ実践的に理解を深める

    2019 年 8 月 第 8 章と第 9 章を追加した改訂版を公開しました。 ほとんどの電源アプリケーションにおいて、大電流や高速スイッチング DC/DC コンバータの電磁干渉(EMI)はますます重要かつ困難なテーマになっており、製品の設計および認定サイクルにおいて徐々に拡大している厄介な問題でもあります。 TI では、EMI を論理的かつ実践的に理解できるよう、特に伝導 EMI に重点をおいて詳しく解説した『 DC/DC コンバータの EMI に関するエンジニア向けガイド 』(日本語)を公開しまし...
    • Oct 30, 2018

    ロボティクス、再生可能エネルギー、通信その他で実装面積を半減、電力を倍増するGaN半導体

    電源は製品の外部から見ることができませんが、昔のレンガのような大きさの携帯電話から重いテレビセットまで、エレクトロニクス製品の内部で大きな空間を占めていた歴史があり、現在でも、製品の内部では高い電力密度への要求が増加しています。 これらの古い製品は、シリコンベースの電源の革新によって、より扱いやすいサイズになりましたが、その向上も限界に突き当たります。シリコンベースのデバイスは、サイズを大きくしない限り、より高電力の供給に必要な高い周波数動作が不可能です。この制約は、5Gワイヤレス・ネットワーク...
    • Sep 11, 2018

    LDOの基本:熱 – 自分のアプリケーションはどれくらい熱いのか?

    低ドロップアウト(LDO)レギュレータの本質的な機能は、過剰な電力を熱に変換して電圧のレギュレーションを行うことです。そのような性質から、この集積回路は、低消費電力アプリケーションやVINからVOUTへの差動電圧が小さいアプリケーションに最適なソリューションとなっています。アプリケーションの性能を最大限に高めるためには、この点を考慮しつつ、適切なLDOを適切なパッケージと共に選択することが極めて重要です。使用可能な最小のパッケージが常に目的のアプリケーションに最適とは限らないため、設計者によって...
    • Sep 11, 2018

    LDOの基本:コンデンサと容量

    低ドロップアウト・レギュレータ(LDO)は、あらゆる種類のアプリケーションで電源として使用されます。ただし、LDOが正常に動作するためには、出力コンデンサが必要です。アプリケーション用にLDOを設計する際の一般的な問題の1つが、正しい出力コンデンサを選択することです。この記事では、出力コンデンサを選択する際のさまざまな考慮事項と、それがLDOに対してどのように影響するかについて検討します。 コンデンサとは何か コンデンサは、電荷を保持するために使用される素子であり、絶縁体によって隔てられた1つま...
    • Sep 11, 2018

    LDOの基本:逆電流の防止

    低ドロップアウト・レギュレータ(LDO)での電流の流れは、一方通行の道路と同じで、逆方向に流れれば大きな問題につながるおそれがあります。逆電流は、VINからVOUTへではなく、VOUTからVINへと流れる電流です。この電流は一般に、通常の導通チャネルの代わりにLDOのボディ・ダイオードを通って流れ、デバイスの長期的な信頼性に影響を及ぼしたり、デバイスに損傷を与えたりする可能性もあります。 LDOには3つの主要な構成要素があります(図1を参照)。バンドギャップ・リファレンス、誤差増幅器、パスFET...
    • Sep 10, 2018

    LDOの基本:ノイズ – 第2部

    前回のブログ、『 LDOの基本:ノイズ – 第1部 』では、コンデンサ(CNR/SS)を基準電圧と並列に使用し、出力ノイズの低減とスルーレートの制御を行う方法について説明しました。この記事では、別の出力ノイズ低減手法として、フィードフォワード・コンデンサ(CFF)を使用した方法について説明していきます。 フィードフォワード・コンデンサとは フィードフォワード・コンデンサは、図1に示す分圧抵抗回路の上側抵抗と並列に配置されるオプションのコンデンサです。 図1:フィードフォワード・コンデン...
    • May 17, 2018

    ロボット掃除機の充電でディスクリート・ソリューションを上回るチャージャICの価値

    技術の発展が進むにつれて、デバイス間の相互接続によるホーム・オートメーションが急速に進んでいます。ロボット掃除機の開発は、ワイヤレス接続とリモート・アクセスによる家電製品を操作する便利さへの着目から始まりました。 ロボット掃除機 は、室内の床を日常的に掃除するようスケジュールを設定し、人間の負担を少なくします���便利さと時間の節約に加えて、これらのコンパクトなロボット掃除機は、従来の重くてかさばる電気掃除機と違い、家具や壁の間や、部屋の隅などの狭い隙間にも簡単に入り込めるので、掃除機をかける労力...
    • May 9, 2018

    パワー・モジュールのディレーティング曲線を読み解く

    エレクトロニクス製品がますます小型化するにつれて、設計者が電源を設計する際に、温度の限界を考慮することが必要となりました。より小型の電源でも、特定のアプリケーションにおいて、周囲温度も含む厳しい負荷条件での環境下で動作できないのならば、使えません。 主要な温度限界の一つは、ディレーティング曲線で表されます。この曲線は大多数のパワー・モジュール製品のデータシートに記載されています。ディレーティング曲線は、様々な周囲温度において、そのパワー・モジュールの規定の動作温度範囲内(通常は+125℃以下)...
    • Apr 17, 2018

    電源管理システムの効率を高め、小型化を実現するGaNの技術革新

    現在の2倍の速さで充電できる電気自動車用チャージャ、既存アプリケーションの半分のサイズでより効率の高いモーター・ドライブ、ポケットサイズの小型ノートブックPC向け電源アダプタなどを想像してみてください。電子機器の将来は、電源管理のイノベーションにかかっています。さらに、私たちが日々使用しているインターネット検索では、1つの問い合わせごとに、60ワット電球を17秒間灯せる電気が使用されています。この問い合わせが毎日、数十億回行われたとすると、数十億キロワット時の電力が消費されていることになります。...
    • Apr 16, 2018

    FPGA電源の簡易化:設計手順

    このシリーズの 過去3回の記事 では、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)用の電源を作成するうえでの、設計上の基本的な考慮すべき点をいくつか説明しました。電源に対する要求の見極めと必要ないくつかの機能および性能仕様が確定しましたので、いつでも部品を選ぶことができます。 設計経験が浅い場合や時間に余裕がない場合のFPGA電源を簡易化する方法の1つに、電源モジュールを選択するという方法があります。最小限の設計で簡単なソリューションを構築するために、モジュールにはインダクタやその他の受動...
    • Apr 16, 2018

    FPGA電源の簡易化:シーケンシング

    電源のレール要件に関する 前回のブログ記事 はご覧いただけたでしょうか。今回は、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)電源設計におけるもう1つの重要なトピックである、シーケンシングについて説明します。FPGAへの電源投入時/遮断時は、特定の順序で電源をオンにする必要があります。実際のシーケンシングの順序はさまざまですが、一般にコア・レールは最初にオンになり、かつ最初にオフになります。電源のオン動作は単調でなければなりません。つまり、FPGAに電力を供給する出力電圧は継続的に上昇する必...
    • Apr 16, 2018

    FPGA電源の簡易化:電源レール要件

    このシリーズの 第1回 では、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)電源設計向けのシステム・アーキテクチャの選択肢と、電力要件の見積もり方法について確認しました。ベンダーのスプレッドシートから各レールの電圧および電流要件を把握したので、次は部品を選択する前に各レールの他の要件を確認する必要があります。この回では、基本の4種類のレールであるコア、トランシーバ、補助、入出力(I/O)の各レールに焦点を絞って見ていきます。実際に使用するFGPAのレールはこの4種類に含まれない可能性もありま...