EMI を論理的かつ実践的に理解を深める


2019年2月第6章と第7章を追加した改訂版を公開しました。

ほとんどの電源アプリケーションにおいて、大電流や高速スイッチング DC/DC コンバータの電磁干渉(EMI)はますます重要かつ困難なテーマになっており、製品の設計および認定サイクルにおいて徐々に拡大している厄介な問題でもあります。

TI では、EMI を論理的かつ実践的に理解できるよう、特に伝導 EMI に重点をおいて詳しく解説した『DC/DC コンバータの EMI に関するエンジニア向けガイド』(日本語)を公開しました。本ガイドでは主に、DC/DC コンバータから発生する伝導 EMI の管理と軽減に焦点を当てています。

DC/DC コンバータの EMI に関するエンジニア向けガイド』の内容は、図 1 に示す通りです。EMI に関する課題解決に、ぜひダウンロードしてご活用ください。(※ダウンロードには、オンラインサービス『myTI』のご登録・ログインが必要です。)

 

図1: DC/DC コンバータの EMI に関するエンジニア向けガイドの目次

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【内容】

1では、産業用と車載用両方の最終機器のEMI仕様を確認していきます。ライン・インピーダンス安定化回路網(LISN)やEMIレシーバなどの測定システムの構成について説明し、ラボの事前コンプライアンス・テスト環境で使用されている実用的な測定システムを紹介します。

2では、まず伝導性、容量性(電界)、誘導性(磁界)結合を含むEMI伝搬モードと、各種電力段トポロジにおける差動モード(DM)電流と同相モード(CM)電流の伝搬パスについて理解します。特に、EMI測定時にDMエミッションとCMエミッションを分離することが、該当するEMI源の見極めとトラブルシューティングに役立ち、EMIフィルタの設計プロセスを合理化することにつながる点を詳しく説明します。使用するアプリケーション例は、車載用の同期昇圧コンバータをベースにしたものです。

3では、パワー MOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)のハード・スイッチング中に発生する過渡電圧(dv/dt)と過渡電流(di/dt)の波形がEMIの中心的特性を示していることを確認し、スイッチング性能とEMI特性に影響する寄生要素について包括的に解説します。これらの回路寄生成分の影響を把握した後は、それを最小限に抑えて、高周波数でのコンバータのEMIシグネチャを削減することができます。この回では、EMIを低減して規制に準拠しやすくする、コンパクトかつ最適化された電力段レイアウトのほか、EMIの低減に利用されるシステム・レベルの機能と集積回路(IC)固有の機能の両方に焦点を合わせた、いくつかのDC/DC回路の結果も紹介します。

4では、放射EMIの基本的なメカニズムや、測定要件、周波数範囲、適用される制限を理解するため、重要な部分をさらに詳しく説明します。この記事では、これらの側面を中心に見ていきながら、2つのDC/DC降圧コンバータでの放射EMI測定用の回路構成と測定結果を示します。

5では、いくつかのEMI軽減手法を、電力段コントローラICとPC基板のレイアウトに重点を置いて確認します。高周波数ではEMIの主な要因となり、(大きな導通ループ領域では)放射エミッションの発生にも大きく寄与する可能性のあるCMノイズを削減するための実用的な回路例と共に、多数のEMI低減手法を紹介します。プリント基板(PCB)レイアウトの設計時に、明瞭かつ簡潔な一連の必須EMCルールを慎重に活用することで、EMIに関する問題の大部分を防止できます。

第5部までは、特にモノリシック統合型パワーMOSFETでのDC/DCコンバータのソリューションについて、伝導およびEMIを低減させるための実用的なガイドラインと例を示しますが、6では、ハイサイドとローサイドの一対のディスクリート・パワーMOSFETを駆動するコントローラを利用したDC/DCレギュレータ回路のEMI低減手法について見ていきます

このシリーズの第5部と第6部では、非絶縁型DC/DCレギュレータ回路で伝導およびEMIを低減させるための実用的なガイドラインと事例を紹介しますが、7では、同相モード(CM)エミッションについてのトランス巻線間容量の影響を把握することを理解し、絶縁型電源として広く使われているDC/DCフライバック(Flyback)コンバータを特に取り上げ、そのCMノイズを分析します。 

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