自律走行およびEV分野に貢献するTIの車載ボディ・モータ


 スマートフォンのアプリでタクシーを呼ぶと、数分後には無人のタクシーが到着し、ドアは自動に開き、すでにあなたの好みに合わせて設定されたシートに乗り込みます。混雑する朝の道路を難なく進む車内で、スクリーンに映し出されたニュースを横目に、メールをチェックしながら到着時間をタクシーに尋ねると、「午前8時30分に到着予定で、予測される遅延はありません」と返事が返ってきます。

こんな場面が10 年以内に現実になる可能性があります。自律走行車がよりユビキタスになるにつれ、乗客はまた、他の機能が自律的に動作することを期待するようになります。

現在の最新自動車には、30個以上のボディ系のモータが搭載されており、ウインドウ・レギュレータ、ミラー、電動シートから、サンルーフ、照明、エアコン・システムまで、さまざまな用途で使われています。快適性のために必要とされるこれらのシステムは、乗客の好みに合わせてプログラミングされ、自動化されるようになっています。 

TIでは、次の3つの面より、設計者が最先端の技術をキープし、車載ボディ・モータにおける革新を推進できるよう、サポートしています。

1) ボディ・モータ・ドライバの簡単な統合
TIのボディ・モータ・ドライバを利用すると、設計/開発時間を短縮することができます。たとえば、スルー・レート制御により、モータをより迅速に統合できるようになります。インターフェイスは、デジタルかアナログかを選ぶことができます。通常は、3つのパルス幅変調(PWM)入力が三相モータで使用されますが、TIのブラシレスDC(BLDC)ドライバを利用すると、同じモータを1つのPWM入力だけで回転させることができ、他の2つの相の制御と同期をドライバに委ねることができます。

2) 不要なコンポーネントおよびカーボン・フットプリントの削減
TIのボディ・モータのゲート・ドライバには内蔵されているコンポーネントがあるため、不要な外部コンポーネントを購入する必要はありません。たとえば、TIのスマート・ゲート・ドライバ技術では、インテリジェントにdV/dtターンオンを防止し、ゲート駆動強度を制限し、不感時間を最適化するため、より堅牢かつ効率的でフレキシブルなシステムが実現します。より多くの機能を単一のデバイスに統合することで、車両内の設計スペースを節約することもできます。

たとえば、サンルーフ用のリレーを替えることで、ルーフの高さを18cmから15cmに縮小することができます。これだけでも、カーボン・フットプリントが削減され、電気自動車(EV)の走行距離が延長されます。燃焼機関のベルト駆動ではなくバッテリによって駆動されるDCモータとすると、ウォーター・ポンプ、始動発電機およびエアコンなどの補助機能を必要に応じてオンにできるため、自動車の制御性と効率性が向上します。

現在のEVでは、パワートレインに1台の大型の中心モータが搭載されています。しかし、将来的には、電気モータがそれぞれの車輪に組み込まれ(Eホイール駆動)、車輪内のモータにて直接ブレーキをかけたり、それぞれの車輪を別々に駆動したりすることができるようになります。これにより、差動歯車が不要となりますが、洗練された安定システムや四輪駆動システムによって現在提供されている機能は、そのまま残ります。その結果、車両は軽量化し、軽快さと安全性が高まります。

3) より安全な運転の実現
乗員の安全も、重要な設計要件であり、必須事項です。車載ボディ・モータを利用すると、挟み込み防止機能を提供することができます。これは、子どもの腕や荷物などの障害物を監視し、障害物のある状態を解消するのに役立つ機能です。たとえば、窓、テールゲート、サンルーフなどを閉める際、その動きに対するものを検出すると、「閉」機能が反転します。

現在、タクシーについては複数のベンダーによってレベル4の公道での操作者のいない自律走行の試験が行われていますが��このような車両にはハンドル、アクセルペダル、ブレーキペダルが付いていないので、車両そのものが乗員の乗降時の操作を担うことになります。このためには、ドアの開閉や走行時のドアロックを行うモータが必要です。 

技術革新
TIは、開発各社に技術革新のための柔軟性を提供しています。スマートゲート駆動やスルー・レート制御などのモータ駆動機能を搭載した当社のポートフォリオは、顧客独自の状況やニーズに設計を対応させるためのツールキットとしてご利用いただけます。TIのボディ・モータのポートフォリオは、車載設計の課題を解消するのに役立ちます。

参考情報
リファレンス・デザイン

トレーニングビデオ

ホワイトペーパー

英語ブログ

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※上記の記事はこちらのBlog記事(2018年6月20日)より翻訳転載されました。
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