3D検査でPCBの品質を改善する

DLP®製品に携わってきた20年のうちに、DLPテクノロジを活用した幅広いアプリケーションが現れてきました。プリント回路基板(PCB)の製造と検査における2Dから3Dへの自動光学検査 (AOI)の移行も例外ではありません。民生用エレクトロニクスが小型化し続けることは、新しい機会をもたらし、3D AOI戦略のように検査方法を改善し、それが製造コストの節約につながります。AOI装置設計者は、DLPソリューションを活用して、PCBハンダ・ペーストやハンダ接合、正確な部品の配置をうまく検査するのに必要な堅固で高速・高分解能の3D画像システムを開発できることを知らないかもしれません。

3D検査の必要性
3D AOIおよびハンダ・ペースト検査(SPI)法は、アセンブリ工程の早い段階での欠陥の検出を支援します。最終検査と組み合わせれば、PCB製造工程の品質と信頼性をより低コストで確認することもできます。

民生エレクトロニクスの小型化が進み続けるにつれ、高集積化を実現する部品サイズとPCBランド寸法の小型化を促進します。これらの特性は、最終製品の品質を適切に保証するのに必要な、3D AOIやSPI機能をさらに必要とする可能性があります。

3D AOIとSPIは、PCBアセンブリ工場の多くの工程で次のような利点があります。

1. ハンダ・ペースト工程後のインライン生産工程では、このラインで早めにハンダ・ペーストの量と形の欠陥を検出し修正することによって、コストが高くなる後工程での再作業を防止

2. 部品を配置した後のインライン工程では、部品の設置と適切な向きを検証することによって、後の工程での再作業を防止

3. 最終検査のインライン工程では、全ての部品が適切に設置され、部品が動いていないことや、部品のリード端子が持ち上がっていないこと、全てのハンダ接合が適切な量のハンダとブリッジのないウィッキング、オープン/ショートが発生していないかを確認

4. オフラインの検査では、作業をし直すスタンド・アローンの基板や、手作業でアセンブリした基板を検査

3D AOIはどのように機能するのか?
多くの3D AOIシステムではDLPテクノロジ を使って、検査するPCB上で最大400のあらかじめ決められたパターンを小さなFOV(視野)で迅速に投影します。PCB部品のZ軸表面のバラつきによってそれが歪むため、その側面にマウントしたモノクロとカラーのカメラが各投影パターンを捉えます。部品のこの3D形状はその後、幾何学的な三角測量解析を使って生成されます。その結果が3Dのポイント・クラウドになります。プロセッサは、所定の物理的な特性の参照モデルと比較できます。そしてプロセッサは、どのようなFOVでも期待される基準値から外れた特質を含むのか否かを決め、故障状態として記録を取り、ユーザーにその故障条件と位置を知らせます。このタイプの3D構造の照明能力を使えば、柔軟性に富み高解像度の3Dスキャニングを提供し、高速のインライン検査を可能にします。

DLPテクノロジを使った3D AOIソリューション
DLPテクノロジはAOIアプリケーションに多くの可能性をもたらします。例えば、『DLP6500』デジタル・ミラー・デバイス (DMD)は1920×1080のアレイを持ち、それぞれの画素には制御可能なミラーを持っていますので、高分解能で高速のパターン速度、そして次世代の3D AOIアプリケーションに必要なプログラマビリティを提供します。『DLPC900』デジタル・コントローラと一緒に使えば、次のような利点があります:

1.  約250パターン/秒、8ビットの位相シフト・パターン速度を持つため、高速のデータ捕捉が可能で、高速のPCB 3D AOIスキャン時間を実現

2. プログラム可能なパターン選択と並べ替えによって「正しい」パターンがどのようなFOVに対しても最も多くの情報を抽出することが可能

3. DMD波長多重機能によって、最適な反射率のマルチカラーAOIシステムを実現し、モノクロあるいはカラーのカメラ使用が可能に

4. 設定する間にプログラム可能なパターンは、ソフトウエアを使って、各パターンを適時に制御して、被写体から反射する光量を最適化

5. トリガー・インとトリガー・アウトによって『DLPC900』 は、捕捉するためカメラにトリガーをかけたり、あるいはカメラやプロセッサなどのハードウエアでトリガーをかけられたりすることが可能

DLP製品は、20年以上にわたってMEMS技術をリードしてきた実績を持ちます。DMDの多くの解像度とサイズにより、さまざまなスキャン速度、解像度、および価格に基づいて階層化されたさまざまなAOI製品がサポートされます。さらに、当社のDLPデザイン・ネットワーク は製品開発を容易にし、顧客の設計工程を迅速化することを可能にするDLPテクノロジを利用した設計と製造のソリューションの専門知識を提供します。

参考情報
・DLPテクノロジを用いたマシン・ビジョン・テクノロジ
・リファレンス・デザイン:
  +DLP LightCrafter™ 6500 評価モジュール(EVM)に基づいた、高解像度 3D スキャナ、DLPテクノロジを使用するファクトリ・オートメーション用デザイン 
  +DLPテクノロジを使用する3Dマシン・ビジョン・アプリケーション用の高精度ポイント・クラウド・ジェネレーション

※DLPはTexas Instrumentsの登録商標です。LightCrafterはTexas Instrumentsの商標です。その他すべての商標はそれぞれの所有者に帰属します。
※上記の記事はこちらのBlog記事(2017年2月2日)より翻訳転載されました。

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