基本的なブラシレス・ゲート・ドライバの設計 – Part 1


モーター・ドライバの中でも特に素晴らしいのはブラシレスDCモーターです。そう断言するのには理由があります。高効率、大電力、高トルク、低ノイズ、低電磁干渉(EMI)、低振動、長いバッテリ持続時間、長いモーター寿命、高速、優れた製品といったメリットが得られるだけでなく、感動を与える要素や遊び心、インテリジェンスを加えることができるからです。

 1:ブラシレスDCを実装したアプリケーションの例

ブラシレスDCモータ駆動の興味深い部分は、アルゴリズムです。センサあり/なしでの監視、台形波または正弦波制御、磁界方向制御(FOC)、ブロック整流といったアルゴリズムを実装できます。これから説明するのは、ステップ・ゼロ:モーター駆動システム向けのハードウェア設計についてです。

 2:電圧レベルとアナログ成分の増加に伴い快適度が直線的に低下

大多数のブラシレスDCモーター・システムは大電力や高効率を目的として設計されていることから、実装として最適なのは、ディスクリートMOSFETを備えたゲート・ドライバをマイコン(MCU)で制御することです。モーター制御に最適な速度ループ・アルゴリズムを試してみる前に、まずはMCUのインテリジェンスとMOSFET自体の電流駆動能力を連動させる必要があります。ゲート・ドライバはMCUの論理ドメインとMOSFETおよびモーターの電力ドメインの間でトランスレータとして機能します。この種のトランスレータを実装するためのアーキテクチャには、ディスクリート・ゲート・ドライバと統合型ゲート・ドライバの2種類があります。これらの選択肢を提示するのには、大きな理由があります。ディスクリート・ドライバは最大の電源電圧サポートと最高の性能を備えていますが、必要な部品数が多く、保護機能がありません。統合型ドライバはモーター駆動により適したソリューションを実現できますが、ディスクリート・ゲート・ドライバのような電圧サポートや超高性能は備えていません。『DRV8320』のような統合型ドライバは、3つのディスクリート・ゲート・ドライバを1つのチップ上に搭載していることに加え、ゲート駆動電源、センス・アンプ、電源部品、統合型ゲート駆動受動部品などの追加機能も提供できます。上の段落にざっと目を通しただけという方は、以下の表1をご覧ください。

 1:ディスクリート・ゲート・ドライバと統合型ゲート・ドライバの比較

このシリーズのPart 2では、ディスクリートおよび統合型ドライバの回路図とレイアウトを作成して両者の違いを示すことにより、実際に回路図とレイアウトを作成できることを証明してみせます。どうぞご期待ください。

参考情報

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※上記の記事はこちらのBlog記事(2017年6月12日)より翻訳転載されました。
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