最高性能の前方レーダーでビジョン・ゼロを現実のものに


この数年間、ヨーロッパ新車アセスメント・プログラム(Euro NCAP)2025の「交通安全プロジェクトビジョン・ゼロ運動」と、消費者向けファイブスター安全等級評価という、2つの大きな力が後押しして、先進運転支援システム(ADAS)の普及が進んでいます。

ビジョン・ゼロ運動のため、自動車メーカーは車の乗員だけでなく歩行者の安全にもより注目し、可能な限り最高のテクノロジをすべての国で提供するという、難しい課題に直面しています。OEMは、安全規格試験の評価を重視しています。これは、消費者に車種をどれだけアピールできるか直接影響すると考えられるためです。

そのため、自動緊急ブレーキ(AEB)、自動緊急操舵(AES)、自動クルーズ・コントロール(ACC)、前方衝突警告(FCW)などの、主要な安全対策の重要性が増しています。ADASの開発ペースが加速するにつれ、車の安全等級評価にもADASや衝突回避テクノロジがますます含まれるようになってきています。

AEB、AES、ACC、FCWといったシステムの安全対策の性能は、使用するセンサがどのような種類でどれくらい複雑かによって決まります。OEMとティア1サプライヤ各社は、このような機能に使用するセンサ類、特に、レーダー・センサがNCAP試験に求められる厳格な要件を確実に満たすことを、非常に重視しています。

TIは、第2世代フロント・レーダーTIミリ波センサである『AWR2243』を加えることで、レーダーの豊富なポートフォリオを拡充します。ビジョン・ゼロの優先課題の達成に近づくことを目的に、『AWR2243』を採用する設計では、次のようなADASシステムが実現します。

  • 優れた送信出力(13dBm)、ノイズ指数(12dB)、位相ノイズ(-97dBc/Hz)により、感知距離が車から最大220mまでに拡大
  • 位相ノイズ特性のダイナミック・レンジが向上し、近距離の大小の対象物を識別
  • 柔軟で自律的にプログラムされたチャープ変調を2,000以上も使用し、ビーム方向調整やDDMA(Doppler division multiple access:ドップラー分割多元方式)のような先進機能を提供
  • フロント・レーダー設計に加え、『AWR2243』のバンパー裏の性能とマルチチップ・カスケード機能を使用することで、研究開発成果を車両全体に展開