正しい産業用Ethernet標準規格の選び方: PROFI BUS


正しい産業用Ethernet標準規格の選び方シリーズでは、産業用Ethernetをシステム内で活用しようと決めた設計者向けの記事です。このシリーズでは、アプリケーションへの正しい標準規格の選択に役立てるために、数種類の主要な産業用通信プロトコルを扱います。本ブログでは、PROFI BUSについて説明します。

このブログ記事のタイトルに誤りがあるのに気付きましたか? PROFI BUS (プロセス用フィールド・バス)は、産業用Ethernetをベースとするものではありません。しかし、既に産業用Ethernetをサポートしている場合でも、このプロトコルは非常に重要なことから、同じタイトルでPROFI BUSを説明することにしました。

PROFI BUS はシリアル通信をベースとしたフィールド・バス・プロトコルに属し、1993年から使われている成熟した標準規格です。仕様を促進し、適合テストを調整している組織はPROFI BUS PROFINET International (PI)です。

現在、次の2種類の異なるバージョンのPROFI BUSファクトリ・オートメーションと制御、それにプロセス・オートメーション分野に展開されています。

  • PROFI BUS Decentralized Peripheral (DP) は、9.6Kbps ~ 12Mbpsのビットレートのシリアル通信をサポート。RS-485 が最も一般的な物理レイヤであるが、一部の実装では光やMBP(Manchester bus powered)を使用。PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)とI/O(入出力)フィールド・デバイス間のケーブルの最大長は、選択するバスのビットレートによって100m ~ 1,200mとなる
  • PROFI BUS Process Automation (PA) は31.25Kbpsの単一ビットレートをサポート。 PROF IBUS DPと同じプロトコルを使用することから、PAとDPがネットワークを同時に使用することが可能

PROFI BUS ネットワークは単純なバス・���ポロジを採用しており、PROFI BUSのマスタが複数のPROFI BUS I/O デバイス(スレーブ)と通信します。このプロトコルではPROFI BUS デバイスは最大126個に制限されています。マスタはI/Oデバイスからのデータを周期的にポーリングします。PROFI BUS I/Oデバイスへの通信フレームは、マスタだけが開始できます。通信先に指定されたI/Oデバイスは、規定の応答時間内に、マスタの通信フレームに応答しなければなりません。I/Oデバイスは、独自にはマスタへの通信フレームを開始できません。

PROFI BUS プロトコルを使う、多くの既存のI/Oデバイス・ソリューションは、ASIC(特定用途向けIC)をベースとしています。PROFI BUS は、既に成熟したテクノロジであることから、大多数のPROFI BUS ASICは最新のチップ・テクノロジで作られていないため、高価です。

既に産業用Ethernetを使っているのに、なぜPROFI BUS プロトコルを扱わなければならないのでしょう。それはSitara™ プロセッサとPRU-ICSS(プログラマブル・リアルタイム・ユニットと産業用通信サブシステム)を使うことで、産業用EthernetPROFI BUS を実装できるからです。

毎年4月に、PIPROFI BUSのノードの総数に関するレポートを発表しています。図1では、ドイツ語のノードの意味のKnotenを使っています。2016年には、5370万を超えるPROFI BUS ノードが設置され、2015年からの成長率は5.5パーセントです。 

1: 2001年からの、PROFI BUS ノードの総数 (図はPIによる)

 

PROFI BUSは成熟したプロトコルですが、ファクトリ・オートメーションや制御には、高い装着率でPROFI BUSが使われているので、大きな市場機会があります。

Sitaraプロセッサを搭載するPRU-ICSS を使うことで、PROFI BUS DP プロトコルを活用するとともに、産業用Ethernetプロトコルと組み合わせることが可能です。TIでは、PIの認定を受けたPRU-ICSS向けの PROFI BUS DPデバイス・ファームウェア を提供しています。また、TIではPROFI BUS DP マスタ・ファームウェアも提供しています。マスタ向けとデバイス向けの両方のソリューション AM335xAM437x 向けの産業用ソフトウェア開発キットまたはAM57x プロセッサ製品向けのPRU-ICSS産業用ソフトウェアの一部として供給されます。図2に示すように、SitaraプロセッサとPROFI BUSの統合ソリューションは外付けASICが不要になります。

2:外付けASIC PROFI BUS 通信機能をSitaraプロセッサに統合

 

外付けASICが不要なことから、PROFI BUS プロトコルのほかに、PROFINETEtherCATEthernet/IPその他の産業用Ethernet標準規格をサポ���ト可能なプラットフォーム・ソリューションを構築できます。このようなプラットフォーム・ソリューションの評価と迅速な開発開始が可能なTI TMDSICE 3359 ICE(産業用通信エンジン)EVM(評価モジュール)(図3)と、TMDXIDK 5728 IDK(産業用開発キット)を供給中です。両方のEVMは、ISO 1176 T デバイス、トランスを内蔵したTI PROFI BUS トランシーバを搭載しています。

3: マルチプロトコルEthernetPROFI BUSをサポートするTMDSICE 3359 産業用通信エンジンEVM

プロセッサにPROFI BUS 通信機能を統合することで、Sitaraプロセッサ製品ファミリが備える、次のような利点を提供できます。

  • コストの削減、基板実装面積の縮小、外付けASICが不要
  • PROFI BUS PRU-ICSS ファームウエアとARM アプリケーション・プロセッサとの間で、高速内部データバス経由で、高速に処理データを伝送
  • 低消費電力のSitaraプロセッサ製品ファミリにより、最小限のシステム消費電力
  • TIの産業用Ethernet PRUファームウェア・プロトコル群とPROFI BUS ファームウェア・プロトコル群によってマルチプロトコルの産業用通信を単一のソリューション・プラットフォームでサポート

TIでは、TMDSICE 3359 EVM向けに、TIのリアルタイム・オペレーティング・システムであるTI-RTOSをベースとした産業用ソフトウェア開発キット を供給中です。評価を迅速に開始できるAM335x ICE向けのプリビルト・バイナリ・ファイル群 AM 5728 IDKボード用プリビルト・ファイル群も使用可能です。

 

このブログ記事では、PROFI BUSの機能をクローズアップしました。このシリーズの、他の産業用Ethernet標準規格に関するブログ記事もご覧ください。

 

その他の資料

 

 

上記の記事は下記 URL より翻訳転載されました。

https://e2e.ti.com/blogs_/b/industrial_strength/archive/2016/09/27/how-to-select-the-right-industrial-ethernet-standard-profibus

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