無線ネットワークを通して、医者が心臓疾患のある新生児の状態をリアルタイムでチェックできるようになったり、AR(拡張現実)を使って、農家の人が家畜の様子を観察したり、農地の状態を調べたりすることを想像してみてください。

有線または無線による膨大な量のデータ送受信は、日々の生活に大きな影響を及ぼし、高度なコネクテッド社会の経済を加速させます。そして、この可能性を最大限に活かすには、テクノロジが不可欠です。

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あらゆる場面で必要とされるようになったデータ

20世紀が石油と大量生産品の時代であったならば、21世紀はビッグデータの時代です。何十億もの人、何百億もの機器がつながる世界では、データ量が急激に増加し、終わりが見えません。

バーチャル医療やスマート農業からスマートシティやインテリジェント・ファクトリまで、何十億もの新しい電子機器がつながり、大量のデータを生み出すと同時にそれを利用します。工場のセンサから生成されるテラバイト単位のデータは、製造ラインの効率向上のため日々分析されます。今日の半自律自動車から収集されるデータのおかげで、さらに自動化が進むでしょう。オート・ビルディングにより、生産性が向上し、より環境にやさしい生活が送れるようになります。

通信およびデータ処理インフラストラクチャにより、そのマーケットリーダーやそれ以外にも情報スーパーハイウェイを利用する何十億もの人々にとって、データがすぐに活用できる有用で価値あるものに変わります。

そう遠くない未来では、データへのアクセス手段がないと、電気が供給されていない時代と同じくらい限られた生活になるでしょう。

 タイミング基準

データはビットや符号で表されます。楽団の指揮者のとおりに楽団員が演奏しなければならないように、ビットや符号の生成や伝送を同期するには安定したクロックとタイミング基準が非常に重要です。

街の中や海底に張られたケーブルや無線システム、または高速回路基板内部を、データが高速で伝わるため、非常にクリーンなタイミング基準を使用してデータを同期したり復元したりする必要があります。クロック信号のエッジが明確でないと、誤ったタイミングでアナログ信号をサンプリングするおそれがあります。あるいは、RFレシーバの周波数が安定していないと、受信信号を正しく復調できないかもしれません。

新技術でタイミングを味方につける

電子システムでは何十年にもわたって、時間と周波数の基準として水晶発振子が使われてきました。しかし、この方法は高価格で開発が複雑化し時間が掛かります。また、環境ストレスの影響を受けやすい方法でもあります。

TIの新しい画期的なテクノロジであるBAW(バルク弾性波)を用いると、有線および無線システムで非常にクリーンな基準クロックが得られます。TIのBAW共振器は水晶よりも数桁高い周波数で動作し、圧電効果により安定した電気信号を生成します。非常に高い周波数の周期的信号でタイミング基準を提供します。

TIのBAWをベースとしたテクノロジにより、性能が向上すると共に、ZigBee®、BLE(Bluetooth® Low Energy)、Wi-Fi®などの規格に対応した無線ソリューションの利便性が高まり、次世代のユビキタス接続への道が開けます。

参考情報

関連製品

  • Ÿ   『CC2652RB』:BAW共振器内蔵、水晶不要のSimpleLinkTMワイヤレス・マイコン
  • Ÿ   『LMK05318』:BAW共振器内蔵、400Gbpsリンク向け1チャネル・ネットワーク・シンクロナイザ・クロック

Ÿブログ(英語):”Ahmad Bahai explains how our TI BAW technology paves the way for high-speed connectivity”

※上記の記事はこちらのBlog記事(2019年3月5日)より翻訳転載されました。
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