新しい産業用イーサネット・プロトコル:CC-Link IE Field Basic


インダストリー4.0に向けたデバイス間通信に対応する産業用プロトコルは数多く存在します。工場内接続のための新しいプロトコルの1つがCC-Link IE Field Basicで、TIはSitara™プロセッサでこのプロトコルへのサポートを開始しました。

 CC-LinkファミリはPROFINETやEthernet/IPなどの一般的なプロトコルと同じように、多数の異なるメーカーのデバイス間通信を可能にするディタミニスティックなオープン・アーキテクチャ・ネットワーク・プロトコルで構成されています。図1はCC-Linkファミリの代表的なアプリケーションを示しています。本稿では同ファミリの産業用イーサネット(IE)ベース製品を採用したCC-Link IEに焦点を絞ります。

1CC-Link IEの代表的な使用例

 CC-Link IEはスター型、ライン型、スター/ライン混合型、リング型構成の1Gbps通信を提供し、CC-Link IE Control、CC-Link IE Field、CC-Link IE Field Basic、CC-Link IE Field Motion、CC-Link IE Safetyの計5種類のバージョンで構成されています。

 CC-Link IE Field Basic(CC-Link IEF Basic)はソフトウェアのみを通じて実装され、専用のメディア・アクセス・コントローラ(MAC)は不要です。CC-Link IEF Basicは既存のデバイス上で100Mbpsイーサネット・ポートによりCC-Link IEのディタミニスティックなネットワーク機能を可能にします。このことは、既存のシステムに対して再配線などのハードウェア変更作業が不要なことを意味します。

 CC-Link IEF Basicは100Mbpsポート上で動作し、純粋なソフトウェア・ソリューションであることから、CC-Link IEの1Gbpsという速度は不可能で、構成もスター型トポロジに限定されます。しかし、CC-Link IEをより多くのアプリケーションに使用できる柔軟性が生まれます。

 TIデバイスでのCC-Link IE Field Basic

TIの最新の産業用通信向けリファレンス・デザインであるCC-Link IE Field Basicマスター&スレーブのリファレンス・デザインは、CC-Link IE Field Basic向けにマスター・ステーションとスレーブ・ステーションの両通信を実行できるSitara製品ラインアップの性能を活用し、プログラマブル・リアルタイム・ユニット産業用通信サブシステム(Programmable Realtime Unit Industrial-Communications Subsystem:PRU-ICSS)を実現します。このリファレンス・デザインはPRU-ICSSでCC-Link IEF Basicを実行する性能を活用していますが、プロセッサで使用可能な標準イーサネット(共通プラットフォーム・イーサネット・スイッチ)ポートでの実行も可能です。TIはCC-Link IE Field Basicコンフォーマンス・ツールを使用したテストにより、両ポートを検証済みです。このリファレンス・デザインは同一デバイスでの複数の産業用通信プロトコルすべてへの対応を可能にするため、PRU-ICSSを使用しています。また、TIのTI-RTOS / Linux向けプロセッサ・ソフトウェア開発キット(SDK)の一部として構成されており、同リファレンス・デザインに使用されているAM335xに加え、AM57x、AM437x、AMIC 110などのあらゆるSitara製品での動作が可能です。

 設計の際にはぜひ、CC-Link IE Field Basicの有効な活用法をご検討ください。

 参考情報

 

※上記の記事はこちらのBlog記事(2017年9月29日)より翻訳転載されました。

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