産業用アプリケーションの設計者は、システムにワイヤレス充電を組み込む利点に気付き始めています。例えばePOS(electric Point-Of-Sale)端末を考えてみます。システムにつながるケーブルやコードがないことで柔軟性が高まるほかに、充電端子の腐蝕の心配もなく、顧客満足度を向上する、より多くのことが可能になります。速度と精度が鍵です。このような型式のポータブル端末が、レストラン、食料品店、大規模小売店、ホームセンターや、レンタカー店などで使われていることを想像してみてください。

私たちのすべてが納得できることは、このようなポータビリティの向上によって実生活がさらに楽になる、ということでしょう。切断や邪魔になる可能性を持つケーブルがないことで、ユーザーの使用体験を大幅に向上できます。さらには、どの型式のUSBコネクタや、どの電圧・電流定格のAC/DCアダプタをつなぐかなど、ケーブル接続の面倒もありません。使われなくなったエレクトロニクス機器から外した不要なACアダプタで、自宅かオフィスの引き出しがいっぱいになることもありますが、ワイヤレス充電は、これらの問題の多くを解決します。

ケーブルをなくすと、今度は電池動作時間が心配になります。ポータブル機器の電池動作時間を延長するにはどうしますか。確かな答えは、より大容量の電池を使い、急速充電することです。でも、またケーブルとDCコネクタの問題に戻ってしまいます。もちろん、長時間に渡って機器の充電終了を待つこともできません。正しい方向への大きな一歩が、ワイヤレス充電、特に15Wの伝送電力です。図1に、代表的な充電条件での、充電電力と充電時間の短縮の様子を示します。5W充電(3.8時間)と10W充電(2.8時間)の比較では、充電時間が35パーセント短縮されています。

1: 充電時間-充電電力レベルの比較

WPC(ワイヤレス・パワー・コンソーシアム)v1.2に準拠し、Qiワイヤレス充電規格の認証取得済の新製品であるbq501210トランスミッタ・マネージャ製品は、互換性を持つ15Wレシーバに対して15Wの伝送能力を提供することから、標準的な有線またはワイヤレスの5W 充電プラットフォームと比較して、より短時間の充電を可能にします。bq501210 は、WPC v1.1 やv1.2 に準拠した伝送電力5W のレシーバ製品との間に互換性を提供するとともに、それらのレシーバ製品との間に、双方向の通信機能も提供します。

入力電力に対する高い柔軟性を備えたbq501210 システムは、12V~19Vの広い電源電圧範囲での動作が可能なほか、より低い出力電力の場合には最小で5Vの電源電圧でも動作するとともに、HVDCP(High-Voltage Dedicated Charger Port)対応電源との間でネゴシエーションを行い、USB接続経由で、より高い電圧での動作も可能です。

伝送電力15Wのワイヤレス充電ソリューションが可能になったことで、産業用ポータブル機器の使用感を十分に向上できます。お客様の産業用機器で、より急速な充電と、電池動作時間の延長を可能にする、TIの bq501210 ワイヤレス充電トランスミッタ・マネージャ製品をご検討ください。

その他の資料

 

上記の記事は下記 URL より翻訳転載されました。

https://e2e.ti.com/blogs_/b/fullycharged/archive/2016/07/26/industrial-applications-moving-to-wireless-power


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