『DLP® LightCrafter™ Display 2000評価モジュール(EVM)』は、スマート・ホーム・ディスプレイやヘッドアップ・ディスプレイ(HUD)、PicoプロジェクションなどのアプリケーションでDLPテクノロジの評価とプロトタイプの開発が可能な、堅牢性の高いエントリーレベルのプラットフォームです。
前世代のDLPテクノロジのEVM製品とは異なり、『DLP LightCrafter Display 2000 EVM』はさまざまな組込みホスト・プロセッサと互換性があり、独自のDLPテクノロジに対応したプロジェクトのプロトタイプをより簡単に開発できます。
図1:DLP LightCrafter Display 2000 EVMの側面
図1は、光学エンジンが搭載されている完全な形のEVMで、このまま使用できます。また、互換性のあるデバイス・ドライバにより、Sitara™ 『AM 3358』プロセッサをベースとしたBeagleBone Blackのビルトイン・サポートを備えています。BeagleBone Blackは豊富な汎用入力/出力(GPIO)ピンがあるため、EVMでは簡単にフル24ビットRGB888の画像をそれらのピンに出力できます。このような機能によって、高いカラー品質と使いやすさが保証され、BeagleBone Blackを、スマート・ホーム・アプリケーションの開発のための最適なターゲット・プラットフォームにできます。
BeagleBoneファミリのような数多くのGPIOピンはありませんが、Raspberry Pi(図2のようなもの)の第2世代や第3世代では、アクセラレーテッド・グラフィックスを強力にサポートしています。この結果、パフォーマンスを重視したアプリケーションに関心がある開発者にとっては有力な選択肢となっています。『DLP LightCrafter Display 2000 EVM』に搭載されている『DLP 2000』チップセットは1000対1の優れたコントラスト比を誇り、Raspberry Piのグラフィック忠実度を補完します。Raspberry Piでは、そのまま使用できるようなドライバはサポートされていませんが、『DLP LightCrafter Display 2000 EVM』の外部入出力ピンを用いることで、簡単に独自のインターフェイスを開発して、システムを結合できます。
図2:Raspberry Piの基板
たとえば、『DLP LightCrafter Display 2000 EVM』のビデオ出力の構成をRGB666に変更できます。この変更とともにRaspberry Piにソフトウェア設定による新しいI2Cバスを導入すると、より少ないGPIOピン数でホスト・プロセッサからEVMを制御することが可能になります。さらに、EVMの「VINTF」ラインにより、カスタマイズしたI2C電圧レベル(3.3Vまたは5Vなど)をホスト・プロセッサで使用してシステムを制御できます。すでにTI E2E™ CommunityやオンラインでRaspberry Pi向けのソリューションの開発を開始している設計者はいます。Raspberry Piと同様に、他のホスト・プロセッサも『DLP LightCrafter Display 2000 EVM』と接続して、さまざまなプロジェクトのニーズに合わせることができます。
BeagleBone BlackやRaspberry Piのような組込みホスト・プロセッサとの利用のしやすさや多用途性により、『DLP LightCrafter Display 2000 EVM』はelement14 communityによって2017年の最優秀「年間新製品」に選出されました。この情報の詳細はこの動画または当社のウェブサイトをご覧ください。
参考情報
英語コンテンツ
・ブログ:“Plug, play and display with the most affordable TI DLP Pico™ display EVM.”
・外部サイト:element14 RoadTest review
Pi Zero W adapter board
※DLPはTexas Instrumentsの登録商標です。DLP PicoおよびSitaraはTexas Instrumentsの商標です。
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※上記の記事はこちらのBlog記事(2018年6月1日)より翻訳転載されました。
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