多くの OEM(original equipment manufacturer)はこれまで、既成製品でサポートされていない機能を実現するために、FPGA(フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ)や ASIC に依存してきました。
このような機能の 1 つとして、産業用サーボと AC インバータ ・ドライブで使用されている位置センサとのインターフェイスを挙げることができます。 FPGA と ASIC を使用して位置センサのフィードバックをサポートする場合は、システム・コストが増加し、開発が複雑になります。 機能を実装する場合は、複雑なコードを記述するために時間と労力が必要であり、モーター制御やモーション制御のような製品差別化要因と得意分野に取り組む時間が減少します。 加えて、FPGA と ASIC の両方が提供する選択肢は比較的固定度が高い実装であり、再設計の必要なしで複数のアプリケーションを網羅する拡張性に欠けています。
一方、システムを簡略化し、ボード面積と開発の労力を節減できる単一のソリューションが存在するとしたら、どうでしょうか。この場合は、業界で差別化要因にならない機能を習得する目的で、デベロッパーが時間などの不要な投資をする必要がなくなります。
C2000™ Delfino™ TMS320F28379D/S マイコンと DesignDRIVE Position Manager テクノロジーを使用すると、設計者は上記の課題を回避し、位置センサとの直接的なインターフェイスを実現することができます。
DesignDRIVE Position Manager テクノロジーを新しい Delfino F28379 マイコンと組み合わせると、産業用ドライブのシステム・オン・チップ(SoC)ソリューションを作成し、EnDat2.2 や BiSS-C に対応した絶対位置センサに、産業用ドライブを直接かつ簡単に接続することができます。 さらに、オンチップに搭載されている洗練されたアナログ回路領域を活用すると、上記の同じデバイスを使用して、リゾルバ信号やアナログ SIN/COS センサからの角度情報をデコードすることができます。
F28379 マイコンは、幅広い位置センサを対象にしたサポート、フレキシビリティ、拡張性、堅牢性を実現した初の商用マイコンであり、カスタム FPGA によるサポートが必要というこれまでの常識を過去のものにすることができます。 上記の 4 種類のセンサやインクリメンタル・エンコーダに対応するソリューションは、controlSUITE™ ソフトウェア・スイートの一部として付属しており、追加料金は不要です。
C2000 マイコン・チームは、新しい C2000 Delfino TMS320F28379S と TMS320F28379D マイコン、さらに DesignDRIVE Position Manager を 2015 年の SPS IPC Drives Show で公開しました。 TI のブース(Hall 6, Booth 441)で、詳細も公開されていました。
モーター・エンコーダ用のインターフェイス設計に役立つ情報の詳細については、このブログ・シリーズをご確認ください。