• 産業用ドライブ内で高精度のモーション・コントロールを実現する方法

    エレベータに乗り、ある階から他の階へ移動するときには、滑らかで安全な動作を期待するはずです。エレベータのドライブつまり駆動機構内では、高精度のモーション・コントロール機能により、エレベータが規定の位置で止まるように、またゆっくり減速して完全停止するように制御が行われます。このような高精度のモーション・コントロール機能がなければ、エレベータがビルの床とは不揃いな位置で停止し、中にいる利用者を不安で危険な状況にさらすおそれがあります。 ロボット、コンピューター数値制御機械 (CNC) 、ファクトリ...
  • リアルタイム制御と通信における情報技術と運用技術 (IT/OT) の融合が産業用オートメーションの進歩に貢献

    Other Parts Discussed in Post: DP83826E高精度のモーター・ドライブ、センサ、マシン・ビジョンを搭載したロボット・アームが動作しているとします。アームが回転しながら、調和のとれた動きをし続けています。もし、システムの各部への動作指示が途切れてしまえば、ロボット・アームは互いに衝突してしまうでしょう。 TI のリアルタイム制御シリーズ ではこれまで、リアルタイム制御の主な機能、つまりセンシング、アクチュエータ駆動、処理について説明してきました。これらすべてを連動...
  • 超音波レンズ・クリーニング技術の概要

    高い音や超音波が原因でガラスが割れる可能性がある、という話をこれまでにお聞きになったことはあるでしょう。では、超音波でガラスをクリーニングする、という発想についてはどうでしょうか。高精度の制御のもとで高周波の振動を引き起こすことにより、超音波技術でガラスの表面をクリーニングできます。この技術を使用すると、雨の日に雨滴を自動的に検出し、自動車のリア・カメラのレンズから自動的に除去することが可能です。ドライバーの操作は何も必要ありません。 この記事では、超音波レンズ・クリーニング (ultrason...
  • インテリジェント制御を通じてエネルギー消費を改善する方法

    Other Parts Discussed in Post: TMS320F2800137多くの企業や個人が、自らのエネルギー消費を削減しながら再生可能エネルギー源の使用を増やす方法を模索しており、その傾向はますます強まっています。最も大きな効果を生み出すには、どこに注力するべきでしょょうか? 世界の電力のうち 65% 以上が、産業用施設、商用ビル、個人の家庭で、電気モーターや電源装置への電力供給に使用されています。Our World in Data (データで見る私たちの世界) サイトによると...
  • バッテリ・テスト・システムから見た GaN の利点

    自動車の電動化に関連する市場成長のトレンドと、電気自動車 (EV) 産業の拡大は、バッテリの構成とテストの分野に新しい課題をもたらしています。この分野は、リチウムイオン・バッテリの大量生産にとって引き続き最大のボトルネックになっています。これに対応するために、設計エンジニアが探し求めているのは、テスト機器のチャネル密度の向上、システム全体の効率向上、システム・コストの削減を実現する方法です。これらに該当するソリューションの 1 つが、GaN (窒化ガリウム) 技術です。この記事では、バッテリ・テ...
  • より安全でインテリジェントな自律型ロボットの設計

    自律型移動ロボット (autonomous mobile robot:AMR) とは、高い認識能力と理解力を駆使して、構造化されていない環境で移動することができるロボットのことです。これは比較的歴史の浅い技術ですが、ファクトリ、倉庫、市街地、家庭でも AMR の多様な使用事例があります。 図1:倉庫でタスクを実行するロボット ロボットが自律性を実現するには、環境の検知および認識とマップ内での自らの位置識別、自らの周囲にある各種物体の動的な検出と追跡、目標に到達するまでの経路の計画、その計画に従っ...
  • EtherNet/IP、EtherCAT、PROFINET を自律型ファクトリに低コストで追加する方法

    Other Parts Discussed in Post: AMIC110AI (人工知能) が自律型ファクトリ (工場) を全面管理している情景を SF 映画でご覧になったことがあるかもしれません。現在、そのようなファクトリは現実に存在しています。 自律型ファクトリは、モーション・コントローラやロボットのような個別の機器間のリアルタイム通信に依存しています。また、この通信は文字どおりリアルタイムで実行する必要があります。たとえば、PLC (プログラマブル・ロジック・コントローラ) から 10...
  • 最新のロボット・システム・アーキテクチャの電力需要への対応

    Other Parts Discussed in Post: LMG3422R030, LM25184産業用ロボットや協働ロボット (コボット) が、高い電力密度と優れた放熱特性を必要としていることは明らかです。各種ロボット・システムは集中型アーキテクチャから非集中型 (分散型) アーキテクチャへの移行を進めているので、モーター・ドライブをロボット・アームの中に格納できるように、非常に高効率かつ超小型の IC が必要です。 統合型モーター・ドライブを使用すると、ドライブとモーターを単一ユニットと...
  • 太陽光発電グリッドにエネルギー貯蔵を追加する際の4つの設計上の考慮事項

    Other Parts Discussed in Post: LMG3425R030太陽光発電(PV)設備が増え続ける一方で、ソーラー・グリッドの供給側と需要側のアンバランスが大きな制約として浮かび上がっています。日中の時間帯は太陽光のエネルギーがたっぷり得られますが、需要は高くありません。つまり利用者は、使用量がピークになる時間帯の朝と夜に、割高なワットあたりの料金を支払うことになります。 住宅、商業施設、公共電力会社の太陽光設備向けのエネルギー貯蔵システム(ESS)では、需要が最も低い日中は...
  • ビデオ監視アプリケーションにシングル・ペア・イーサネットを活用

    Other Parts Discussed in Post: DP83TD510Eセキュリティを最大限に高める、産業界、オフィス、住宅などでの、ビデオ監視インフラが注目されています。この10年間で、カメラの技術は、イメージ・センサ、画像処理、コネクティビティ、人工知能による映像解析など、大きな技術的進歩を遂げてきました。ほとんどのカメラは、MIPI(Mobile Industry Processor Interface)を使用してイメージ・センサとビデオ・プロセッサに接続しています。これにより、...
  • 産業用イーサネット・プロトコルの歴史と利点

    Other Parts Discussed in Post: PROFIBUS産業用イーサネット・プロトコルはそれぞれに固有の歴史があり、産業用アプリケーションから見ると、それぞれ独自の利点があります。この記事では、3 つの主なプロトコル、EtherCAT、Profinet、マルチプロトコルの概要と、重要な利点について説明します。 産業用イーサネット 産業用イーサネットは、ファクトリ・オートメーション、ビル・オートメーション、および他の多くの産業用アプリケーションで使用されています。標準的なイー...
  • 車載電源技術をより速くさらに先へ

    TIのエンジニアであるPradeep Shenoyは画期的なイノベーションの実現から社員の教育まで、次世代の車載電源技術をさらに前進させることに情熱を注いでいます。   Pradeepはテキサス州北部の自宅でドキュメンタリー番組“Long Way Up”を視聴しながらも、頭の中では、エピソード内で描かれるあるシーンに思いを巡らし、自分の思考を解決モードに切り替えていました。それは、俳優ユアン・マクレガーが友人とハーレーダビッドソンの電動バイクに乗って旅をするなか...
  • より少ない配線で長距離を走行する将来の電気自動車

    次世代のバッテリ管理システム(BMS)のワイヤレス実装により、電気自動車の内部から重い通信ケーブルを取り除き、走行距離と信頼性を向上

     

    TIの電気自動車(EV)のワイヤレス・バッテリ管理システム向けの新ソリューションは、EVを軽量化し、1回の充電での走行距離を延ばし、最高レベルの機能安全性標準に準拠して信頼性を高める設計を可能にします。

    電気自動車は、快適な内装や洗練された技術を誇っていますが、その下の車台には可能な限り多くのバッテリ・セルが詰め込まれています。セルが多いほど充電容量が大きくなり...

  • 基本的なブラシレス・ゲート・ドライバの設計 Part 3:統合型ハーフブリッジとディスクリート・ハーフブリッジの比較

    Other Parts Discussed in Post: DRV8320

    今回の記事では、統合型とディスクリート型の違いを箇条書きにして説明します。比較する設計は、本技術記事シリーズのPart 1およびPart 2で取り上げた設計と同じものです。

    絶えず基板面積の小型化が求められるという制約の下で、プリント基板(PCB)の設計者は、新たな可能性を求めて限界を超えようと努力を続けています。このような状況の中で、統合型マルチ・ハーフブリッジ・ドライバに注目が集まっています。PCBの小型化が進むのに対し...

  • 変わりゆく世界の中で加速するワイヤレス・コネクティビティ技術の進歩

    Other Parts Discussed in Post: MIOTY

    ワイヤレス接続によりリモート・ワークからホーム・スクールまで、素早い適応と生産性の維持が可能に

    今みなさんは、自宅の作業場所からオンライン・ビデオ会議を済ませ、子供がリモート授業にログインするのを見届けた後に、この記事を読んでいるところかもしれません。リモートで働く世界中の何百万もの人たちは、お互いにつながって生産的で創造的な日々を送るためには、さまざまなところまで届くようになったワイヤレス接続が不可欠なものになってきています...

  • 1台でさまざまなサイズ、電圧、フォーム・ファクタに幅広く対応するバッテリ・テスタを設計する方法

    この技術記事では、デジタル制御ループ・バッテリ・テスタの利点を説明し、柔軟性と費用対効果が高いバッテリ・テスタ設計の例を紹介します。バッテリ試験設計における課題の概要は、ホワイト・ペーパー「精密な多機能リチウムイオン・バッテリ試験ソリューションの設計」(英語)をご覧ください。

    リチウムイオン電池は、小さな電子機器にも、電気自動車や電力グリッドといった大規模のアプリケーションにも使われており、当然ながらバッテリのサイズ、電圧、フォーム・ファクタは多岐にわたります。しかし、このように幅広い種類があるため...

  • 「イノベーションの道のり」 世界初のオンチップ・ミリ波レーダー・システムのインサイド・ストーリー パート2

    TIの技術者チームが世界初のオンチップ・ミリ波レーダー・システムを開発したことで、カスタマーに車載レーダー・テクノロジを提供することが可能となり、その結果、より安全な車をより多くの人に届けることができるようになりました。

    「ミリ波研究開発チームは“JDI”と呼ばれていました。“Just do it”、『とにかくやってみる』という意味です」開発中核チームの技術者であるVijayは、当時のチームの呼び名のことを懐かし気に話しました。世界初の車載用オンチップ・ミリ波レーダー・システムの開発は9年にわたる長い道のりでしたが...

  • 破壊的変化に備える 機械学習の3つの活用方法:俊敏性を重視するビジネスをサポート

    世界各地でパンデミックへの対応が始まった頃、オンライン・ショッピングは以前よりもずっと手軽になりました。自宅にこもる人が増え続ける中、配送が数日遅れることがあったかもしれませんが、ほとんどの小売業者は営業を続けて商品を届けることができていました。

    この実績は驚異的です。需要がかつてないほど急増していたうえに、注文を処理する倉庫では、ソーシャル・ディスタンスを保つためにスタッフを減らして距離をとりながら働かなければならなかったからです。

    オンライン業務を実践していたチームだけでなく、あまり顧みられることがない小さな部分であるプロセッサとソフトウェアに注目してみましょう...

  • 「ビジョンを可能に」世界初のオンチップ・ミリ波レーダー・システムのインサイド・ストーリー パート1

    TIの革新的な技術者たちが世界初のオンチップ・ミリ波レーダー・システムを開発したことで、TIの顧客企業はレーダー・センシング・テクノロジをさまざまなアプリケーションに取り入れることができるようになりました。このようなアプリケーションは道路上や工場内での安全性を支えるだけでなく、消防士が煙の向こうにいる人の命を救う助けにもなるでしょう。

    壁や煙で見えなくても、意識を失って動けなくなっている人を見つけるために、消防士のヘルメットにも取り付けられる低コストのレーダー・センサをイメージしてみてください...

  • 世界を変えた半導体チップ

    今から約60年前の1958年に、テキサス・インスツルメンツでエンジニアとして働いていたジャック・キルビーが集積回路(IC)を発明しました。

    この技術記事では、この発明がどのように車の安全性、水漏れ検出可能なスマートメータおよびポケットサイズの超音波を実現しているのかをご紹介します。

    ICが電子機器のコストを100万分の1にまで下げることになるとは思ってもいなかった」ジャック・キルビー

     www.youtube.com/watch

    ジャック・キルビーが最初のICを発明したとき...

  • TIのミリ波占有センサを使用してエネルギー効率の良いスマート・エアコンを設計する

    先進国のみならず開発途上国でも、快適な居住環境を維持するために人々はこれまで以上にエアコンに頼るようになっており、エネルギー消費量が急速に増加しています。

    国際エネルギー機関が発行した「The Future of Cooling」というレポートによると、現在の総エネルギー消費量のうちの10%をエアコンが占めています。エアコンの電気使用量は2050年までに3倍になると予測され、これは米国、EU、日本の現在の電力供給容量を合わせたものに匹敵します。住宅や商業ビルに設置されるエアコンの数は、現在の16億台から...

  • PWMの手法による高性能流量トランスミッタの構築

    センサは工場環境内のプロセスに対して各種の測定を行い、それに基づいて、システム全体の状態をプログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)により制御します。一般的な測定値は、温度、圧力、流量、液位などです。流量トランスミッタの設計時に使用できる手法はいくつかありますが、ここではPWMを取り上げます。 

    ここでご紹介するアプリケーション・ノートでは、「超低消費電力での高速セトリング・タイムといった機能の実現にPWMの手法を利用できるか?」という質問について解説しています。  

    ループ給電により4...

  • 分子検査技術を用いて、医師の迅速で正確な診断を支援

    (この技術記事はEduardo Bartolomeとの共著です。)

    ポイント・オブ・ケア(PoC)分子診断市場の成長を後押しする主な要因は、感染症の有病率の高さ、オーダーメイド医療の認知と受容の拡大、そして、結果の正確さや可搬性の向上につながる分子技術の進歩です。PoC分子診断技術のおかげで、何日も検査結果を待たなくても初診時に迅速に診断して治療内容を決定できるので、医師はより良い標準治療を提供することが可能になります。この技術記事では、この種の検査について簡単に説明し、これらの機器の主要ブロックに使われる実際のいくつかのコンポーネントについて詳しく説明します...

  • 新型コロナウイルス感染症と闘う医療従事者に向けてTIのお客様への支援


    「息苦しさはありませんか?」というメッセージで、スマホのアプリが毎日ユーザーの状況を訊ねてきます。

    しかし、医療従事者はすでに、ユーザーの健康状況を把握しています。患者個人が使用する新しいウェアラブル・テクノロジを利用して、血中酸素レベル、脈拍数、その他のバイタル・サインをモニタリングしているのです。このウェアラブル・デバイスは、患者の居場所に関係なく、もちろん自宅にいるときでも、呼吸器疾患を常に監視します。

    医療従事者や患者、その他の人が新型コロナウイルスにできるだけ感染しないように厳重な対策を行っている病院にとって...

  • 赤外線体温計の設計を迅速に行う方法

    健康維持には、検温が必要不可欠です。非接触で体温を測定できる赤外線体温計は、接触感染の拡大の抑制に有効です。この技術記事では、赤外線体温計のシステム系統図に含まれるさまざまな構成要素を分析します。

    MSP430™マイコンは、超低消費電力の、16ビットRISCミックスド・シグナル・プロセッサです。多くのアプリケーション、特にセンシングや計測アプリケーションがこの製品ファミリを利用して作られていますが、高性能A/Dコンバータ(ADC)、LCDドライバ、シリアル通信、パルス幅変調(PWM)出力、およびその他のペリフェラルがマイコンに統合されていることが...