冒険を求めるドローンの動きは新しい高さに達しましたが、一方でドローンを使用する競技や、子供の使用に適したモデルの登場といった流れも見受けられます。産業用/商業用のドローン・セクタも、派手さはありませんが、すでに始まっています。産業用分野でのドローン・アプリケーションとして、マッピング、セキュリティ、検査、捜索救難、物流、資源採掘、農業などを挙げることができます。ここでは農業に注目し、どのように、またなぜドローンが農業の将来に不可欠なのかを考えてみます。

農業は 10,000 年以上にわたって継続されています。1800 年代の産業革命により、新たな機械化方式で生産性は驚くべき水準まで向上しました。その結果、少数の農業従事者が大規模な農場を運営する傾向が強まり、急激に増加する人口にどのように食糧を供給するかという問題を解決できるようになりました。最新の米国国勢調査では、米国の人口のうち 1% 未満の農業従事者が、9 億エーカー(3,642,000 平方 km)以上の土地で農業を営んでいます。人口予測では、2050 年までにあと 27 億人の人口が増加するものとされています。その結果、環境にとって安全な方法で、効率/食糧供給量を最大 70% 高める必要が生じます。*

大規模農場で実施されている従来型の農業は、あらかじめ決められたスケジュールに従って、農地全体で一様な種まき/管理栽培/収穫の決定を下す手法に依存しています。高精度農業とは、小規模なレベルで耕地固有の管理を行うことを意味します。農業従事者は、土壌の質、湿気、大気の質、作物の成熟度に関するリアルタイム・データを収集し、それらのデータを分析エンジンに投入して、大規模な農場の中にある特定の耕地に関してよりスマートな作物管理の決定を下します。高精度農業を、ヘクタール管理ではなく、平方フィート(0.093 平方メートル)単位の土地を対象としたカスタム化/最適化農業と考えてください。

ドローンは、高精度農業における次の技術的革新を導く独自かつ的確な位置にあります。小型サイズ、容易な遠隔操作性、垂直離着陸機能という特性のあるドローンは、データ収集/採取のアクションに最適なソリューションです。Association for Unmanned Vehicle Systems International(無人車両システム国際協会)が発行したレポート(英語)は、商業ドローンの法令整備により、2015 年から 2025 年にかけて 800 億ドル(9 兆 6,000 億円)以上の経済的影響を作り出し(売り上げと雇用創出)、高精度農業はこの成長の主要な寄与要因になると予測しています。

PrecisionHawk、Agribotix、Dragonfly、Precisiondrone、SenseFly の各社から購入できる農業用ドローンは、高精度農業向けにカスタム化された一連のツールを搭載しています。これらのドローンは通常、高解像度写真撮影用のマルチスペクトル・カメラ、GPS レシーバ、農地に設置されたセンサからのデータを読み取るためのセンサ・プラットフォーム、アクセスと共有を容易にする目的でビッグ・データ/クラウド・コンピューティングによるサービスの対象となる複数のマイコンや統合型のデータ管理機能を搭載しています。土壌の成分収集、容易には到達できない土壌中における菌類の発生と侵入の検出、殺菌剤噴霧の対象選定のどれを実施する場合でも、プロボ(コントローラ)のボタンを押すだけでドローンを操縦して目的を果たすことができます。

どのようなドローンにも付きまとう主要な課題は、バッテリ残量を正確に測定することです。これが実現できれば、ドローンの飛行経路に変更を加え、次の飛行に備えて安全に充電を行うことができます。テキサス・インスツルメンツにはさまざまなバッテリ・チャージャ、バッテリ残量計、保護機能があり、多様なアプリケーションのニーズに対応するほか、充電、残量計測、保護機能を一体型のパッケージで実現するデバイスbq40z60 も入手できます。

ドローンの使用に伴って新しい農業技術が採用されるようになると、ドローン内部のテクノロジーも進歩します。バッテリ残量計は、ドローン運用時間を延長する機会をもたらし、ドローンの墜落や紛失を防止できるようになります、その結果、農業従事者がデバイスの創作に費やす時間を節減し、機器を破損から保護することができます。

その他のリソース:

-特定のドローンのニーズに適した TI のバッテリ管理オプションを確認するにはこちらにアクセスしてください。

*調査リソース

World population projected to reach 9.6 billion by 2050(2050 年までに世界人口が 96 億人に達するという予測)

10 projections for the global population in 2050(2050 年の世界人口に関する 10 の予測)

 
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