スマート・グリッドおよびエネルギー業界は常に効率化を続けており、効率化に伴い特定のニーズを満たすプロセッサも必要になっています。 スマート・グリッドに「スマートさ」をもたらしているのは組込みプロセッシングです。パワー・ディストリビューションの監視と制御のために以前よりも多くのロジックが使用されるためです。 「インダストリー 4.0」と呼ばれるテクノロジー革新が進む今、信頼性の高いコアを組み合わせた TI の Sitara AM57x プロセッサは、スマート・グリッド・アプリケーションのニーズを満たす最適なプロセッサです。 この新しいプロセッサは、保護リレー、サブステーション・イーサネット・スイッチ、サブステーション・ゲートウェイ、サブステーション・コントローラ(RTU)など、多くのスマート・グリッドおよびエネルギー・アプリケーションに理想的なフレキシブルな組込みソリューションです。 サブステーション・オートメーションはスマート・グリッド業界の中核をなしており、AM57x プロセッサが搭載するコアとペリフェラルは、サブステーション特有の課題に直面している設計エンジニアにとって理想的です。 それでは、いくつかのペリフェラルとその利点について見てみましょう。

保護リレーは以前よりもスマートになっており、分析にはデジタル信号プロセッサ(DSP)が最適です。 このデバイスでは C66x DSP コアを使用して、各リレーが受け取った大量のサンプル値データをすばやく計算します。 ARM® Cortex®-A15 は、保護リレーのすべてのアプリケーション・ロジックに使用できます。 最大で 10/100 イーサネット・ポート 4 つを実装できる 2 つの PRU-ICSS は、冗長性と産業用プロトコル機能の製品への統合に理想的です。 PRU-ICSS コアは、専用のインターフェイスを備えたプログラマブル、確定的(Determistic)、リアルタイム・コアです。 これらのコアは、C によるプログラミングが可能で、レガシー・インターフェイスのエミュレートに使用でき、現場ですでに使用されているデバイス用に後方互換性を提供します。
サブステーション・コントローラ(またはオートメーション・ゲートウェイ)は、通常、サブステーションの監視およびオートメーションの中心となります。 新しい保護リレーに組み込まれるロジックが増加する一方で、サブステーション・コントローラでもロジックが増加しており、ARM Cortex-A15 コアの性能が必要な場合があります。 さまざまなペリフェラルを備えたプロセッサを使用すると、デベロッパーは、サブステーション・コントローラに計算済みのクリーンな値が転送されるように保護リレーでより多くの位相ベクトル・モニタリング、コントロール、およびデータ計算にアクセスできます。 保護リレーとオペレータが操作する制御室とをつなぐサブステーション・コントローラは、さまざまな保護リレーのデータを集約、フィルタリング、ソートし、その情報を公益企業のバック・オフィスまたは制御室に効率的に渡すことができます。 ARM Cortex-A15 コアはこれらの集約およびフィルタリング・タスクに非常に適しており、また、サブステーション・コントローラやゲートウェイで故障の記録やデータ・ロギングなどのさらに高度なタスクを実行することもできます。 PRU-ICSS コアは、現在のサブステーション・コントローラで主流となっているアプリケーション固有のタスクおよびバックプレーン通信に不可欠です。
スマート・グリッド・イーサネット・スイッチも、豊富な機能を備えた SoC の利点を生かせる市場用最終製品です。 TI 独自の PRU-ICSS サブシステムは、同じハードウェアで複数のプロトコルをサポートできるため、産業用通信プロトコルを扱うあらゆるスイッチに非常に適しています。別のプロトコルに切り換える際に必要なのはファームウェアの変更だけです。 SoC ベース・スイッチからの 2 つのイーサネット・ポートと、PRU-ICSS を介した業界固有プロトコル用の 4 つのポートにより、デベロッパーは外部ハードウェアなしに合計 6 レーン使用できます。 サブステーション・アーキテクチャによっては、イーサネット・スイッチにより多くのデータ・ソート/フィルタリング・アプリケーションを配置するものと、それらの機能のためにサブステーション・ゲートウェイまたはコントローラを使用するものとがあります。 いずれの場合も、スマート・グリッド・インフラストラクチャ・アプリケーションで必要性が増している、大量のデータ・トラフィックのソートおよびフィルタリングに必要な処理パワーは、組込みプロセッサで実現できます。
変化が速く革新的なこの業界はこれからも効率化を求め続けるでしょうが、その効率化の大部分は組込みプロセッシングがもたらすと予想されます。 統合、通信、分析、高信頼性、リアルタイム制御はすべて今後も業界で求め続けられる要件です。そのため、先進的なペリフェラルと拡張性を備えた新しい組込みプロセッサ・シリーズは、スマート・グリッド設計者にとって最高の選択肢となります。
来週はデベロッパーにとって AM57x プロセッサが役に立つその他の産業用アプリケーションについてご紹介しますので、ぜひご確認ください。
上記の記事は下記 URL より翻訳転載されました。
https://e2e.ti.com/blogs_/b/process/archive/2015/10/21/am57x-processors-for-smart-grid-applications
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