私たちの日常的な生活で Bluetooth® をすでに採用している各種アプリケーションのことを考えてみましょう。そして、コネクテッド (ネットワーク接続) 対応がいっそう進展した世界を想像してみてください。Bluetooth SIG (Bluetooth Special Interest Group) によれば、Bluetooth 対応デバイスの年間出荷数は 2026 年に 70 億を上回ると推定されています。市場では医療デバイス、玩具、パーソナル・エレクトロニクス、スマート・ホーム・デバイスなどへの Bluetooth の統合推進が求められており、革新に関心のあるエンジニアはこの需要を好機として活用することができます。

医療分野での Bluetooth のトレンド

血糖値計やメディカル・センサ・パッチから、スマート歯ブラシに至るまで、医療アプリケーションでの Bluetooth 機能の採用はこれまで以上に拡大を続けています。このような製品への実装に際しては、消費者から求められる以下のような要件に対応するうえで、設計者はさまざまな課題に直面することになります。

  • 小型で違和感の少ないサイズと形状:使いにくかったり行動の妨げになったりするような血糖値計や体温測定パッチを欲しがる人はいません。
  • 長いバッテリ動作時間:機器によっては、緊急の状況で使用が必要になる場合もあるので、バッテリ動作時間が長ければ安心感を維持できます。
  • 優れた性能:長いバッテリ動作時間の必要性と同様に、信頼性の高い動作を確保する必要もあります。

パーソナル・エレクトロニクス分野での Bluetooth のトレンド

ゲーム用周辺機器、玩具、リモコンなどのパーソナル・エレクトロニクス製品は、人命にかかわる医療デバイスとは性質が大きく異なりますが、Bluetooth を統合しようとする場合の機能要件は類似しており、以下のようになります。

  • 機能的で洗練されたデザイン:ワイヤレス・キーボードやマウスなど、どの機器であっても、消費者はモダンな見栄えを好みます。
  • バッテリ動作時間の延長:1 回の充電で安定した動作を維持。
  • 低コスト:むやみに高すぎない価格設定での製品の提供。

トレンドに対応できる開発に役立つ要素

これまで、Bluetooth を実装しようとするエンジニアは何らかのトレードオフに直面してきました。たとえば、コストの制約が原因で RF 性能または品質を犠牲にする、などです。

一方、『CC2340』ワイヤレス・マイコン (MCU) を含む TI の SimpleLinkTm 製品ラインアップを活用することで、医療やパーソナル・エレクトロニクスの各アプリケーションで設計上のこれらの課題を解決しやすくなります。

  • 最大 512KB のフラッシュ・メモリと 36KB の RAM は、フレキシブルな構成に対応し、拡張機能のサポートに役立ちます。
  • 4mm x 4mm または 5mm x 5mm のパッケージという小型フォーム・ファクタを採用し、バランを内蔵しているので、スペース制約が厳しいアプリケーションの設計にも採用できます。
  • 消費電力も小さく、リセットやシャットダウン時の電流は 150nA 未満、スタンバイ電流は 830nA 未満なので、バッテリ動作時間の最大化に役立ちます。
  • 価格は 0.79 ドルからで、高品質の Bluetooth をより多くの低コスト製品に実装しやすくなります。

この記事で紹介した分野以外にも、TI が提供する多様な Bluetooth Low Energy ワイヤレス・マイコンは、ビル・オートメーション、ライティング、リテール (小売り) オートメーションなど他の多くの分野での新しいニーズに対応できます。『CC2340』ファミリは、多様な Bluetooth Low Energy アプリケーションに対応できる機能と価格の組み合わせを取り揃え、コネクテッド世界の推進という目標の達成を後押しします。

参考情報:
『CC2340』ファミリの詳細:データシートの参照、サンプルや開発キットのご注文、製品の供給状況に関する最新情報の入手が可能です。

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※上記の記事はこちらの技術記事(2022年6月20日)より翻訳転載されました。
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