オーディオ・コーデックの多用途な「スイス・アーミー・ナイフ」

 

無償の TI Design と最適化コーデックをTIから

Opus(オーパス)という名前からは、米国で人気のあるペンギンのキャラクターや、楽曲などに対して割り当てられた作品番号を連想するかもしれません。 もっとも、最近では「Opus」は Opus コーデックとして話題になっています。これは、最新型、広範な多用途、ロイヤリティ・フリーのオーディオ・コーデックであり、IETF(Internet Engineering Task Force)によって標準化されています。

この規格は開発者がその汎用性から「オーディオ・コーデックのスイス・アーミー・ナイフ」と表現しており、可変のビット・レート(6kbps ~ 500kbps 以上)と可変のフレーム・サイズ(2.5ms ~ 60ms)に対応し、ナローバンドからフルバンドまで広範囲で使用できます。

 出典: http://www.opus-codec.org/comparison/

そのため、Opus コーデックはスピーチから高い忠実度の音楽まで多様なアプリケーションで活用でき、VoIP のような待ち時間の短い音声アプリケーションから、インターネット・ストリーミングとストレージ・アプリケーションまで、多用途で使用できる能力を備えています。 また、無料で利用できる非可逆オーディオ・コーデックとして、Vorbis、MP3、AAC のような他の非可逆コーデックに比べると、Opus は特に低ビット・レートで技術的優位性があります。 詳細については、公開されている Opus のホーム・ページをご覧ください。

テキサス・インスツルメンツはリアルタイム・コーデックの実装を得意とする C6000 DSP 向けに、このコーデックの最適化したバージョンを用意しました。 また、TI は、ti.com から無料でダウンロードできる TI Design により、このコーデックの簡単に実装する方法を説明しています。 この TI Design では TI 製 C66x KeyStone マルチコア・アーキテクチャ TMS 320C6657 高性能 DSP を使用して Opus 1.1 コーデックを実装しています。 付属データの一部は、C66x DSP アーキテクチャ上でこのコーデックを実行する場合にどれほどの効率が達成できるかを示しています(特定の状況では、汎用プロセッサ上で実行するコーデックに比べて 3 倍の性能を達成しています。具体的な例については、以下の表をご覧ください)。

 

構成

性能に関する統計(ピークのメガサイクル/秒)

C66x(最適化済み)

ARM® Cortex™-A15

WB

WB

エンコーダ – LE

14.5

45.6

デコーダ – LE

2.82

12.8

コード/デコードの全二重 – LE

17.32

58.4

 

性能と比較シナリオに関する詳細、および比較の想定と条件については、TI Design サイトに掲載されている設計ガイドをご覧ください。 独自のアプリケーションに Opus コーデックを統合することを考慮している場合は、デュアル・コア TMS 320C6657 の浮動小数点性能(最大 40GFLOPs)により、性能的に余裕が確保できます。

TI の最適化された Opus コーデックとそれに関連する TI Design 、また実際のアプリケーションで実現できる機能をご確認ください。 皆様の活用事例などについて、コメント・セクションでお知らせください。

期間限定で、TI Store から TMDSEVM 6657LS を 50% 割引でご購入になれます。割引コード 6657DEAL50 をご指定ください。

 

上記の記事は下記 URL より翻訳転載されました。

http://e2e.ti.com/blogs_/b/process/archive/2015/06/26/swiss-army-knife-of-audio-codecs


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