パワー回路を設計する際に、回路をどのように保護するべきかという問題がよく起きます。どの程度の保護が必要で、それはどのように行うべきなのでしょうか?保護用にヒューズをまだ使っているのでしたら、ヒューズのアップグレードをテーマにした、こちらのブログをご覧ください。もし、ヒューズの代わりにFETを外付けしたホット・スワップ・コントローラを保護用にお使いでしたら、この記事を読んで、電子ヒューズ(eFuse)を使ってスペースの節約方法を学びましょう。
ホット・スワップ・コントローラを使うメリット
電子ヒューズとホット・スワップ・コントローラとの主な違いは、ホット・スワップは図1が示すように外付けFETを駆動するコントローラであるという点です。負荷に供給される電源を調節するために、このホット・スワップ・コントローラ内部の制御ロジックにしたがって、FETはオンとオフのスイッチングを行います。このスイッチングは、センス抵抗がフォールト状態を検出すると(図1のRSENSE)FETをオフすることで過電圧や過電流を緩和します。コントローラの中には、フォールトピン(FLT)を使ってマイコンにフォールト状態を通知するものもあります。
図1:一般的なホット・スワップ・コントローラのブロック図
ホット・スワップ回路はFETを外付けしているので、ユーザーはシステムの中で、どのFETを使いたいのかをコントロールできます。外付けFETを置き換えて各デザインを調整できることについては、次の3つのメリットがあります。
・プロジェクトごとに修正可能な、柔軟性のあるRDSON
・最大電流増加のためにより大きなFETを配線できるので、電流の上限がない点
・色々なプロジェクトでも(必要に応じて外付けFETを交換することで)同一のコントローラの使用が可能
電子ヒューズを組み込むメリット
一方、電子ヒューズは、ホット・スワップ・コントローラよりもさらに多くの部品を集積できるので、スペースを節約できます。図2に示すように、電子ヒューズはセンス抵抗と外付けFETを組み込んでいます。
図2 一般的な電子ヒューズのブロック図
電子ヒューズに必要な部品の大半は抵抗とコンデンサで、これらを使って電流限界値や、ソフト・スタート/スルー・レートをカスタマイズできます。図3はTPS25926(R1, R2 とCdVdTはオプション)の推奨配線です。
図3 TPS25926電子ヒューズのアプリケーション回路図
UL認証を容易にするUL認定の電子ヒューズ:
電子ヒューズの持つもう一つのメリットは、UL認証です。UL認証が必要な製品について、UL認証の電子ヒューズ(UL 2367)を通じて、システムレベルでのUL認証を早期に取得できます。産業用システムデザイナーも電子ヒューズを利用して、UL 60730 (IEC 60335-1) 準拠の低消費電力回路を開発できます。
多くの電子ヒューズ がUL 60950も取得しているので、仮に電流リミッタ抵抗がショートしたり、電子ヒューズが外れたりしてもそのまま機能します。「デフォルト」の低電流値の設定が電子ヒューズにプログラムされているため、万が一故障しても安全性が確保されています。
今後、スペースに制約があるパワー設計回路を保護する方法について考える機会がありましたら、TIの電子ヒューズを使うことを思い出してください。
補足情報
・電子ヒューズ製品群
・ブログ記事「ヒューズのアップグレード」(英語)
・ブログ記事「低消費電力回路による時間とコストの節約方法」(英語)
上記の記事は下記 URL より翻訳転載されました。
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