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産業用機器のコントローラを設計している人なら、おそらく次のような課題に頭を悩ませたことがあるでしょう。

  • 「どのレベルの電圧が必要だろうか?」
  • 「電流レベルに注意しているか?」
  • 「コントローラの動作に必要な周波数は?」
  • 「このデバイスには高温や磁気に対する耐性が必要になるだろうか?」

中にはより問題になりそうなものとそうでもないものがあり、設計するものがストリング・インバータ、モーター・ドライブ、Eメーターかでも重要性が変わります。

ストリング・インバータの設計の場合、パルス幅変調(PWM)コントローラで主要な問題となるのが、スタートアップ電流の大きさです。バス電圧が高いため、ストリング・インバータではスタートアップ電流を小さくすることが重要です。スタートアップ電流が大きいと、スタートアップ抵抗での電力損失が大きくなります。使用する抵抗の数を減らすと、動作温度の上昇により電源の信頼性が低下しかねません。しかし、システムの温度上昇を抑えるために抵抗を増やすと、当然のことながら設計で使われる部品が増え、部品の故障も起きやすくなります。ストリング・インバータは、周囲温度が高い状況や標高が高い場所などの厳しい環境でも確実に動作する必要があります。そのため、動作温度範囲が幅広いコントローラを用いることが重要です。

インバータ段を使用するのはモーター・ドライブも同じですが、独自の要件があります。駆動対象に必要なパワーを供給するため、電動モーターはある一定のトルクと速度で動作する必要がありますが、往々にしてモーターのトルクと速度は過剰になりがちです。機械的な制御でトルクと速度のレベルを調整することは可能ですが、効率が低下したり、エネルギーの無駄が出たりする場合があります。モーターの速度は、モーターが行っている処理に合っていなければならず、ACドライブならモーターの実行能力を最大限に高めることができます。ACドライブは、モーターの速度と周波数を効果的に制御できます。電源から供給される電力がドライブに届くと、ドライブは、モーターに送る電力を調整します。ドライブに送られた電力は、電流をACからDCに変換する整流器を通り、続いてコンデンサに送られたDC電力は、電気波形が平滑化されインバータに送られます。最後に、DC電力をインバータが変換したAC電力がモーターに届きます。この最後の段階にPWMコントローラが登場します。PWMコントローラなしでは、モーターが周波数と速度を必要なレベルに調整することができないからです。

最近のEメーターは、電力線通信を利用したハイテクなものに進化しています。電力線通信では、AC送電や一般消費者への配電システムで使われる電線を使ってデータも送ります。それに対応するため、新型のEメーターではこれまでより高い電圧が要求され、操作のためのコントローラも必要になります。Eメーターにはこの他にも、システムの保全性を維持するために、磁気干渉に対する保護や、適切な低電圧誤動作防止(UVLO)制限が付いたバイアス電源が必要です。周波数をプログラム可能なコントローラがあれば、設計者がシステムを調整できるという点で大きな効果があるでしょう。

このように、ストリング・インバータ、モーター・ドライブ、Eメーターの要件はそれぞれ独自であるものの、TIのPWMコントローラである『UCC28C44』ファミリなら設計課題を軽減することが可能です。このファミリで採用されているバイポーラCMOSテクノロジは、低消費電力を実現します。このテクノロジにより、効率が向上し、電流検知と発振周波数も高速化しています。このデバイスには多彩な機能とパフォーマンス上の利点があり、例えば最大1MHzの高い(固定)動作周波数、低減されたスタートアップ電流および動作電流制限、過負荷保護(UVLO)などがあります。動作温度も-40℃~105℃と広範囲です。このような利点があるため、『UCC28C44』製品ファミリは、スイッチ・モード電源や、汎用DC/DCまたはオフラインの絶縁電力コンバータ、基板実装電源モジュールなどのアプリケーションにお使いいただけます。

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上記の記事はこちらの技術記事(2021年5月20日)より翻訳転載されました。 
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