IoT機器の電源設計について

IoT(モノのインターネット)という言葉には、寿命を終えた電化製品を救う甘い響きがあります。一度消え去ったデバイスが今は見られ、一度は通信できなくなったものがまた通信できるようになります。電化製品はこれらの機能により、電話などの家電製品とシームレスに互いに繋がり動作するようになりますが、それは簡単なことではありません。多機能化は、より多くの電力を必要とするためで、すべての注目が新しい通信機能に注がれている中、IoT機器を完全に動作させるためには電源の設計を見直さなければなりません。

残念ながら、IoTデバイスに電源を加えることは容易なことではありません。これらのデバイスの電源要件は、従来のものとは異なります。例えば、電気メータの消費電力は、かつては低かったので、設計者達はドロップ・コンデンサを利用したソリューションを使ってバイアス回路に電源を供給していました。IoTは通信技術と共にこの分野に入ってきたので、電気メータをスマートメータに合わせようとすると、電源定格は既存のソリューションが適切ではないほど十分に高くしておく必要があります。設計者達は、それ相応の性能を維持するために、電源をフライバック・コンバータに変換しなければなりませんでした。しかし、これは電源の要件を緩和するものではなく、家庭用の120VAC および240VAC 入力から商用の208VAC および480VAC 入力で作動させなければなりません。この広範の入力電圧を扱うことに加え、高い効率は維持しなければなりません。システムが過熱するのを防ぎ、数百万台ものデバイスが電力網から費やされる損失によって消費されるエネルギーを減らすためです。いずれも容易に解決できる問題ではありません。

この問題は、電力メータに限ったことではありません。通信などのスマート機能が、照明スイッチや調光器、煙検知器/CO2検出器、近接センサなどのデバイスに加わるからです。望ましい電源のために、ユーザ・インターフェイスや通信機能などのデバイスの機能を実現するために部品を選択しますが、部品設計への取り組みはこの優先順位を反映していなければならず、ほとんどの時間と労力はよりよいエクスペリエンスを提供できるようこれらの仕様を満たす必要があります。電源は無視できませんが、設計者は適切な電源を選択し設計するために、ある程度時間を費やさなければなりません。これにより、開発時間が延びてしまい、完全な設計を完成させたという達成感を得る代わりに、競合に勝たなければならないという果てしない苦労を強いられる結果となります。

しかし、設計者は、実際に設計をやめる必要はありません。設計工程を迅速化するためサポートやツールが提供されています。TIは、このような電源問題を解決するためのデバイスを、基板面積を小さくする『UCC28880』や『UCC28910』などの高集積コントローラとFETのソリューションから、サイズと性能、コストのトレードオフを可能にする『UCC28704』や『UCC28740 』、『UCC28722』のような高性能なフライバック・コントローラまで、多数提供しています。これらのデバイスには、損失とサイズを小さくしながら性能を最大限に高めるために、ゼロボルト・スイッチングとも言われるバレースイッチングや先進的なAM/FM変調方式のような先端制御デバイスを含みます。

特長の説明とアプリケーション部分を記述したデータ・シート
設計と使い方に関する詳細を提供するアプリケーション・ノート
パラメータと部品を選択するためのエクセルやMathCADの設計計算機
ハードウェアを作る前に機能を検証するためのSPICEモデル
オンライン発注ですぐに実験室でハードウェアを動作できる評価モジュール
他の動作条件でサイズと性能を示すためのリファレンス・デザイン

新しいIoTデバイスを選択する際に気をつけることではありませんが、電源は無視できないものです。新しいIoTデバイスは驚くべき機能を実現する一方で、電源を新たに設計する必要があり、容易なことではありません。当社は、エンジニアが豊富な設計サポート・ツールを使って最適な電源を迅速に稼働させることができるよう、どのような要件に対しても、高性能なデバイスを提供することで問題を解決します。

参考リファレンス・デザイン情報
100VDC~450VDC、5W、高効率補助電源、AC-DC パワー・コンバータ用
12V 0.35A 絶縁一次側調整付きフライバック(『UCC28910』を使用)
108VAC-305VAC入力、3.6V / 5mAフライバック(『UCC28910』を使用)
スマート・プラグ、リモート切断および Wi-Fi コネクティビティ付
ニュートラル・レス・ワイヤレス照明用、125μAの高効率電源リファレンス設計

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※上記の記事はこちらのBlog記事(2017年1月26日)より翻訳転載されました。

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