• バッテリ・モニタリング・システムの電圧測定精度を改善する方法

    以前の技術記事で確認したように、電気掃除機や、電動工具、電動自転車といったバッテリ駆動システムを安全に使用するためには、バッテリ電圧、電流、温度を正確にモニタリングする必要があります。今回は、リチウム・ベースのバッテリの電圧モニタリングに注目したいと思います。

    リチウム・ベースのバッテリの安全規格で求められる重要な要件は、バッテリ・メーカーが指定した電圧範囲内でのみバッテリが動作するようにすることです。なぜこの要件が非常に重要なのかというと、この制限以上にリチウムイオン・バッテリ・パックを過充電すると...

  • AC/DC設計におけるスタンバイ時の可聴ノイズと消費電力を削減する方法

    Other Parts Discussed in Post: UCC256404, UCC256403

    スタンバイ電力の削減と効率の向上を求めて強化されるエネルギー規制に応えようと、エンジニアは、バースト・モード動作といった軽負荷モードを備えた電源の設計を進めています。軽負荷モードは、スタンバイ電力を最小限に抑えるのには有効ですが、新たに問題になるのが、電源の磁気部品から放射される高周波リンギングの懸念です。このような気にさわる音がノートPCのアダプタから出ているのを聞いたことがあるなら、リンギングの除去が非常に重要だということが分かってもらえるでしょう...

  • [FAQ] 車載ACコンプレッサ・モジュールの3相ブリッジ・ドライバを、ハーフ・ブリッジ・ドライバに変更した方がいい理由は何ですか。

    Other Parts Discussed in Post: UCC27712-Q1

    この記事では、お客様からよく寄せられる質問とそれに対する回答をまとめています。

    質問:BLDCモーターのインバータ段のIGBTに、現在は3相ブリッジ・ドライバを使用しています。

    なぜ、既存ソリューションの3相ブリッジ・ドライバをゲート・ドライバに置き換えることを考えた方がいいのでしょうか。現在のソリューションよりも、ハーフブリッジ・ゲート・ドライバのどこが性能上優れているのでしょうか。 

    回答:

    高電圧3相BLDCモーターは、高電圧HEV/EVのACコンプレッサの駆動に使われます。10kWもの電力が必要になることがあるHVACコンプレッサは、消費電力がトラクション・モーターに次いで2番目の高さです。

    図1は、3相BLDCモーターを駆動するインバータ段としてIGBTを用いる、標準的なACコンプレッサ・モジュールの���ロック図です。インバータ段には、ハーフブリッジ…

  • 電圧リファレンスを理解する:直列リファレンスだけの特性ではない超低ドロップアウト

    「電圧リファレンスを理解する」シリーズの最初の記事では、直列電圧リファレンスとシャント電圧リファレンスの違いについて説明しました。 今回は、超低ドロップアウトと、それが直列リファレンスだけの特性ではない理由に焦点を絞って説明していきます。

    広い入力電圧範囲と低ドロップアウト動作を両立しなければならない電圧リファレンスが必要になったことはないでしょうか?たとえば、低ドロップアウトの直列リファレンスのほとんどが、12Vまでの入力電圧には対応していません。そのような場合は、シャント・リファレンスが非常に便利です...

  • 電圧リファレンスを理解する:シャントと直列、どちらのトポロジが適しているか

    電圧リファレンスには、シャント・リファレンスと直列リファレンスの2種類があります。  それぞれに固有の使用条件があるので、この2種類からどちらかを選択する場合は、そのプロセスの複雑さに気後れを感じることがあります。  比較表は存在しますが、特定のアプリケーション向けにどちらか一方のリファレンス・トポロジを選ぶ方法については、一般に大した情報は得られません。このブログ・シリーズでは、シャント・リファレンスと直列リファレンスの両方のアプリケーションを取り上げ、どのような場合にそれらを使用すべきかについて説明しつつ...

  • シングル・ボード・コンピュータの設計に高性能DC/DCを使用する方法

    産業用アプリケーションでのシングル・ボード・コンピュータは、かつてはヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)を処理するためのロジック・コントローラとしてのみ利用され、各種の制御機能やネットワーク通信を提供していました。現在、シングル・ボード・コンピュータは、産業用ロボット、マシン・ビジョン、ファクトリ・オートメーションなどで使用される複雑なシステムの頭脳として機能しています。

    必要な処理を実現するために、最新世代のシングル・ボード・コンピュータは、16コアの中央処理装置(CPU)、256GBのDDR...

  • アプリケーションに適した絶縁ソリューションを見つける方法

    絶縁がどういうものかについて、すでによく理解していると思いますが、それぞれの種類については不明な点があるかもしれません。この技術記事では、絶縁の主な4つの種類の定義を述べてから、設計においてTIの新しい完全統合型トランス・テクノロジがどのように役立つかを説明したいと思います。このテクノロジには、他の強化絶縁ソリューションと比較して利点がいくつかあります。

    簡単に言うと絶縁とは、システム内の分かれた部分同士の間で、不要な直流電流と交流電流を遮断しながら、必要な信号や電力を伝えることです。電源回路やモーター駆動回路のハイサイド...

  • 次世代バッテリ・モニタによりバッテリの精度を向上、 持続時間を延長し、同時に安全性を高める方法

    近年、掃除機や、電動工具(ドリル、のこぎり、ねじ回しなど)、庭仕事の道具(芝刈り機、芝の縁刈り機、芝用トラクターなど)といった一般消費者向け製品は、電源コードを使ってコンセントから電源を取るものから、充電式バッテリ・パックの電力で動くコードレス方式へと変わってきています。自転車のような、これまでは電動ではなかった機器も、バッテリ駆動の電動アシスト自転車や電動スクーターに移行しつつあります。

    バッテリ・パックは通常、リチウムイオン、リチウム・ポリマー、またはリン酸鉄リチウムイオンを使用した個別の電池(セル)で構成されますが、使い方を誤ると火事や爆発につながる恐れがあります。バッテリが安全に使用されていることを保証するため、セルのメーカーが定めた条件下でのみ動作するように、バッテリ・パック内部の電子機器がセルをモニタリングします。一般にこのような条件には以下のものがあります。

    • 最大許容充電電圧
    • 最大充電電流および放電電流
    …
  • 3つの簡単な降圧回路でのEMI低減手法

    Other Parts Discussed in Post: LMR33630-Q1

    電磁干渉(EMI)は、車載用電源の最終製品における恒常的な課題です。マイルド・ハイブリッド電気自動車(MHEV)ソリューションが台頭するにつれ、システム内の多くの電子回路でバッテリ電圧が12Vから48Vへと移行していることから、EMIは以前にも増して難しい課題となっています。

    車載用回路を設計しているエンジニアの大部分は、フィルタ設計、レイアウト・ガイドライン、およびスペクトラム拡散やフリップチップ・パッケージなどを始めとする多数の管理機能を通じて...

  • DC/DCスイッチング・レギュレータに使用するMLCCを削減する方法

    Other Parts Discussed in Post: TPS568215

    多層セラミック・コンデンサ(MLCC)は、電子回路、特に電源のデカップリングによく使われる部品ですが、2018年頃から大きなケース・サイズのMLCCが供給不足で調達が困難になっています。市場の様子からは、少なくとも2020年まではこの状況は変わらないと見られます。そのため設計担当者は昨今、DC/DCスイッチング・レギュレータに使用するMLCCの数を削減する方法を模索しています。

    DC/DCスイッチング・レギュレータのMLCC部品数を減らす方法の1つは、外付けコンデンサを削減しても機能できるデバイスを選択することです。また、TIのD-CAP+TM制御モードを備えたDC/DCスイッチング・レギュレータを選ぶ方法もあります。スイッチング周波数を上げることも、コンデンサの部品数を削減するのに有効です。例えば、『TPS563201』のスイッチング周波数を580kHzから1…

  • サーボ・ドライブとACドライブの出力段の設計に役立つ3つのヒント

    インダストリー4.0が起こした革命により、さまざまな機械からデータを取得して分析することが可能になりました。そのおかげで、高速で自由度と信頼性が高く、より効率的な工程により、高品質の製品を低コストで生産できるようになりました。ただし、システム・レベルでは、DC/DC降圧レギュレータを使った電源設計について、インダストリー4.0による課題も生まれています。このような課題として挙げられるのは、信頼性の向上、放熱を最小限に抑えるための高負荷効率の向上、出力コンデンサを小型化するための過渡応答の高速化の必要性などです。この記事では、これらの課題を解決するヒントを紹介します。

    1. 広い入力電圧範囲と高電流を考慮する

    図1は、24VDC補助電源から電力供給されるサーボ・ドライブ出力段の電源アーキテクチャの簡易図です。24Vは、絶縁型電源を使ってDCバス電圧でも生成できます。1段目は、フィールド入力保護回路、2段目は、非絶縁型DC/DCフィールド電源です…

  • 抵抗1つで劇的な過渡特性向上とソリューション・サイズの縮小を実現するTurboTrans™テクノロジー

    常に進化を続けるテクノロジーには、モジュール方式の、より小型で性能重視なソリューションが求められています。電源モジュールは、ソリューション・サイズの小型化と基板面積要件への対応に役立ちますが、設計の柔軟性が低下する可能性もあります。電源モジュールによるソリューション・サイズの縮小と同時に、過渡応答の改善にもさらなる努力が重ねられてきました。最近の多くのDC/DCレギュレータや電源モジュールは、内部にループ補償を組み込んだり、ループ補償が不要になる動作アーキテクチャを備えたりして、非常に使い勝手がよくなっています...

  • コンデンサ、容量、容量性降圧電源の違いを理解する

    コンデンサの定格値と実際の容量との違いを理解することは、信頼性の高い設計を保証する鍵となります。電気メーターのような機器の容量性降圧電源に使われる高電圧コンデンサでは特にそうです。実容量が減り過ぎると、アプリケーションをサポートするための十分な電力が得られなくなるかもしれないからです。

    容量性降圧電源の場合、回路の中で最も大きい部品かつ高コストな部品の1つが高電圧コンデンサです。コンデンサのサイズを決めるときには、設計で必要とされる負荷電流に実容量が対応できることが絶対に必要です。

    図1は、コンデンサ・メーカーであるビシェイ社から市販されている実際のコンデンサの容量値です。計算により、1µFのコンデンサが設計に必要であることがわかったとします(60Hzで90VAC_RMSおよび25mAで5VOUT)。入手可能なコンデンサを考え、メーカーの公差20%を考慮して、1.2µFのコンデンサを選ぶことができるでしょう…

  • 超低静止電流のDC/DCおよびLDOにより20年間稼働するスマート・メーターを実現する方法

    Other Parts Discussed in Post: WMBUS

    温度、水道、ガスのスマート・メーターは、システムの電力管理に厳しい要件が設けられており、電力系統への接続がないため充電のできない一次電池が電源です。このようなメーターは世界中で何億個も設置されていますが、電池交換のための現地保守作業の回数は、極限まで減らす必要があります。そのため、これらのメーターは通常20年もの間、電池交換なしで稼働します。20年間稼働させるためには、静止電流(IQ)を非常に低く抑える電力管理が極めて重要です...

  • どのDC/DC電圧変換にも対応するユニバーサルなツールは存在するか

    アプリケーションやサブ回路が正しく動作するには、ほとんどの場合、決められた許容電圧範囲内に収まる定電源電圧が欠かせません。ワイヤレス・センサや携帯機器といったバッテリ駆動のアプリケーションでは、バッテリが放電して電圧が低下しても必要な出力電圧が得られるように、電圧を変換する必要があります。光学モジュールや有線センサ、アクティブ・ケーブル、ドングルといった、電源電圧が固定されたアプリケーションでも、利用できる電圧レールが必要な入力電圧と合わない場合、または電圧が変動して規定の許容範囲を外れる場合は、電圧変換が必要になるでしょう。

    この記事では、電圧変換の手段として昇降圧コンバータが適しているのはどのような場合か、どのタイプのDC/DC電圧変換にも対応するユニバーサルなツールとしても使えるかどうかを解説します。

    昇降圧コンバータを使用すると良いケース

    一般に、回路またはサブ回路に利用できる電源電圧が必要な電圧より低い場合は、昇圧…

  • LDOの基本:静止電流の基本


    めったに使わない電子デバイスを使ってみようと手に取ったら、バッテリが切れていたり、ほとんど残っていなかったりして腹が立ったという経験はありませんか?そのデバイスが単にスタンバイ・モードやスリープ・モードになっていたのなら、原因は小さいながらも極めて重要な仕様である、静止電流かもしれません。

    静止電流とは

    静止は、「活動していない、または休止している状態や期間」と定義されています。つまり、静止電流(IQ)とは、スタンバイ・モード中の軽負荷や無負荷のシステムに流れる電流です。静止電流は、デバイスがオフの状態でバッテリがシステムに接続されている場合に流れる電流である、シャットダウン電流と混同されることがよくあります。いずれにしろ、低バッテリ消費設計においては、どちらも重要な仕様です。

    静止電流はほとんどの集積回路(IC)設計に該当する仕様であり、IC設計では、アンプ、昇圧および降圧コンバータ、低ドロップアウト・レギュレータ(LDO…

  • D-CAP+制御モードを使用してMLCC不足の影響を最小化する

    前回のブログでも述べているように、多層セラミック・コンデンサ(MLCC)の供給不足は、ますます深刻になっており、この状況は2020年まで続くと思われます。MLCCは、信頼性が高く占有面積が小さいため、あらゆる種類の電子機器に使われています。

    そのため、メーカーでは、セラミック・コンデンサをポリマーなどの他のタイプのコンデンサに置き換えることを検討しています。一方、ハードウェア設計の時点で、TIのD-CAP+TM制御モードを搭載した多相コントローラ、コンバータ、『TPSM831D31』などのモジュールを使用することによって、競合製品よりもマザーボードのMLCC数を少なくすることができます。

    D-CAP+制御モードは、パルス幅変調方式のコントローラとコンバータを制御するTI独自のアーキテクチャで、入力電圧や相数などが変動する条件でも、きわめて容易なループ補償と優れたループ安定性を実現します。

    D-CAP+制御モードは、リップル電流の…

  • 超低消費電力アプリケーションでデューティ・サイクルを設計するためのWEBENCHの使用方法

    Other Parts Discussed in Post: TPS62840

    多くのバッテリ駆動アプリケーションでは、バッテリ電圧が最小になった場合でもバッテリ駆動時間を延ばすため、降圧型コンバータを、VINがVOUTに近い100%のデューティ・サイクルで動作させることが必要になります。

    例えば、スマート・メータに給電する2本の二酸化マンガン・リチウム(Li-MnO2)電池は、充電不可の一次電池で、リチウム塩化チオニル電池より安価な一方、動作寿命が長期(最長20年)であるため、スマート・ガス/水量メータでの利用が増えています。

    図1に示すシステム構成では、2本の二酸化マンガン・リチウム電池を直列に接続(2s1p:2直列1並列)し、マイコンに給電するために降圧しています。

        

    図1:スマート・メータの電力アーキテクチャ

    最長20年のバッテリ寿命を持つアプリケーションを設計するには、超低静止電流(IQ)のDC/DCコンバータが役立ちます…

  • アプリケーションに応じた最適な静止電流について

    超低消費電力システムの全ての設計者にとって、バッテリ寿命は課題のひとつです。フィットネス・トラッカーの再充電はいつ必要になるのか?また、一次電池の場合、スマート・メータの保守とバッテリ交換が必要になるのはいつか? 設計目標はバッテリ駆動時間の最大化です。フィットネス・トラッカーの場合、駆動時間は1週間で良いかもしれませんが、スマート・メータは20年以上動作します。この駆動時間を達成するには、さまざまなサブシステムで、何を考慮しなければならないでしょうか?

    多くのシステムでは、1つまたは2つの電圧レールが常に有効になっています。このレールはシステムのマイコン、重要なセンサ、あるいは通信バスに給電しています。このような常時オンのレールは、バッテリ駆動時間を延ばすためには、効率が非常に高くなければなりません。サブシステム設計を適切に行うことで、常時オンの各サブシステムの消費電流を最小限に抑えることができます(多くの場合、全体で10µAあるいは1µA未満にさえなります…

  • MLCCの供給不足による電源アプリケーションへの影響を軽減

    多層セラミック・コンデンサ(MLCC)はますます不足しており、この状況は2020年までも続くと考えられます。MLCCは、信頼性が高く占有面積が小さいため、ほぼすべての種類の電子機器に使われています。

    MLCCのメーカーは生産量の増加に取り組んでいますが、依然として需要は供給を上回る見込みです。そのため、サプライチェーンでのこれらの部品の不足や価格上昇につながると考えられています。

    サプライチェーンが対応を進める一方で、電源アプリケーションの設計者としては、どのようにMLCCの供給リスクを抑えたらいいか悩んでいるかもしれません。この記事では、標準的な産業アプリケーション・レールに電源供給するいくつかの方法を検討し、MLCC不足が製品の製造に与える影響を最大限にえる抑えるために、適切なDC/DCコンバータを選択する方法を紹介します。

    例として、12Vの標準入力電圧を3.3Vのレギュレータ出力に変換し、3Aの電流を供給できるようにすることを想定します…

  • パワー・モジュール設計での電力密度と熱特性の最大化

    Other Parts Discussed in Post: TPS40400, TPS544B25, TPS40345, CSD16410Q5A, CSD16321Q5, TPS544C25

    序論

    パワー・モジュールが競争力を持つためには、その設計に高い電力密度、優れた熱特性を持ち、完全な機能特性を備えていることが求められます。パワー・モジュール設計がこのニーズに応える1つの方法が、その電源アーキテクチャに、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を外付けした降圧コントローラを使用することです...

  • ディスクリートLED回路設計にブレーキをかけましょう

    Other Parts Discussed in Post: TPS92611-Q1

    ターン・ライト、ブレーキ・ライト、テール・ライトなどの車載照明用LED回路設計では通常、バイポーラ接合トランジスタ(BJT)などのディスクリート部品を実装します。ディスクリート部品が目につくのは、簡単で信頼性があり安価という、ありふれた理由によるものです。それでも、LED数が増え、プロジェクトの要求事項が大きくなると、ディスクリート部品を使った設計を考え直す価値があります。よくある誤解をいくつかご説明しましょう。

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  • シンプルな非磁性AC/DC電源を作る方法

    産業用電源を設計する際の一般的な課題の1つが、AC電圧電源をDC電圧電源に変換することです。携帯電話の充電から電子レンジのマイコンの駆動まで、ほぼすべてのアプリケーションでAC電圧をDC電圧に変換する必要があります。一般的には、図1に示すようにトランスと整流器を使用してAC-DC変換を行います。この回路では、トランスの一次側と二次側の巻線比の分だけトランスを通して降圧します。

     図1:トランスとLDOを用いたAC-DC変換の簡略図

    磁気的ソリューションにはいくつかの欠点があります。ご存知のように、トランスは磁束を電流に変換することで機能しますが、その変換の結果、トランスから大量の電磁干渉(EMI)が発生します。また、トランスの出力電圧は非常にノイズが多く、このノイズをフィルタするために大きな静電容量が必要です。低消費電力のアプリケーションでは、よりシンプルで費用対効果の高い手法を用いることで磁気部品が不要になります。2つの抵抗器から分圧回路を作成する方法と同じく…

  • 産業用アプリケーションで小型SOT563パッケージのDC/DCコンバータによりマルチレール電源を供給する方法

    ハードウェアを設計するエンジニアは、設計上の課題に対処するための新しいソリューションを常に求めています。しかし同時に、信頼性が高く、優れた技術とよく試験された基板を備え、より小型で、高機能、低コストを常に追求するといった、新プロジェクトの難問をすべて解決するための時間は限られています。

    中央処理装置、入出力、通信モジュールやヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)パネルなどを装備した産業用プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)システムでは、電源供給に必要な電源レールがますます増えており、基板のスペースをすぐに使いきってしまいます。

    SOT(Small-Outline Transistor)23は、このようなアプリケーションのDC/DCコンバータに一般的なパッケージ・タイプですが、基板上のかなりの面積を占めます。8mm2超のパッケージと4mm角以上のインダクタを搭載すると、産業システムの基板で利用可能な面積から、実装できる電源レールの数が制限されます…

  • EMI を論理的かつ実践的に理解を深める

    2020 年 7 月 第 10 章と第 11 章を追加した改訂版を公開しました。

    ほとんどの電源アプリケーションにおいて、大電流や高速スイッチング DC/DC コンバータの電磁干渉(EMI)はますます重要かつ困難なテーマになっており、製品の設計および認定サイクルにおいて徐々に拡大している厄介な問題でもあります。

    TI では、EMI を論理的かつ実践的に理解できるよう、特に伝導 EMI に重点をおいて詳しく解説した『DC/DC コンバータの EMI に関するエンジニア向けガイド』(日本語)を公開しました。本ガイドでは主に、DC/DC コンバータから発生する伝導 EMI の管理と軽減に焦点を当てています。

    『DC/DC コンバータの EMI に関するエンジニア向けガイド』の内容は、図 1 に示す通りです。EMI に関する課題解決に、ぜひダウンロードしてご活用ください。(※ダウンロードには、オンラインサービス『myTI』のご登録・ログインが必要です…