ADC 精度に関するブログ・シリーズの Part 1と Part 2 では、アナログ/デジタル・コンバータ(ADC)の分解能と精度の相違点と、ADC の総合未調整誤差(TUE)に影響を与える要因について説明しました。こうした誤差の大半は、周囲の条件下でキャリブレーションが可能な静的誤差です。しかし、多くのファクトリ・オートメーション/制御アプリケーションなどで一般的に見られる温度変化により、キャリブレーション後でもシステム性能ドリフトが続くことがあります。電子部品の経年劣化、湿度、圧力などの要因も、長期的な性能ドリフトに影響を与える可能性があります。
以下の 3 つの主要な要素が、データ・アクイジション・システムの精度ドリフトに影響を及ぼします。
- ADC オフセット・ドリフト
- ADC ゲイン・ドリフト
- 電圧リファレンス・ドリフト
内蔵の抵抗、コンデンサ、スイッチなどのアクティブなデバイス間のミスマッチが、ADC のオフセット…